准教授

中田 有祐

ナカタ ユウスケ

専門分野
財務会計、国際会計
本学就任
2013年04月01日
担当教科
「簿記と財務報告B」、「応用財務会計」、「基礎演習A」、「基礎演習B」、演習4、演習3(4)、演習2(4)、演習1(2)、スプリングセミナー(演習1)、スプリングセミナー(演習2)、サマーセミナー(演習2)

著書・論文紹介

 本稿は,国際会計基準審議会(IASB)の概念フレームワークに関する公開草案を題材に,その内容について整理・分析したうえで,概念フレームワークにおいてどのようにUnit of Accountの指針を提供すべきかについて論じたものである。Unit of Accountとは,会計上の認識および測定における会計処理の単位を決定づけるものであり,したがって会計における主要なプロセスと密接にかかわる概念である。従来の概念フレームワークにおいてはUnit of Accountに関する言及がなく,その点が問題視されていたところであるが,2015年にIASBより概念フレームワークの公開草案が公表され,そこでは,Unit of Accountに関する決定要因を示す形で指針が提供されている。  検討の結果,第1に,従来のフレームワークと比較して,公開草案ではUnit of Accountの取扱いに進展がみられたことを確認している。第2に,公開草案に示されているUnit of Accountの決定要因は,現行の会計規定とおおむね整合するものであることを指摘している。第3に,概念フレームワークにおけるUnit of Accountの指針が個別基準の開発において実効性をもつために明らかにすべき事項について指摘している。

 本稿は,近年会計基準設定において台頭しているビジネスモデルに基づく会計測定の分類について,現行諸基準における取扱いを整理・分析したうえで,それらの測定分類がどのように会計情報の有用性に寄与しうるかについて明らかにするものである。  検討の結果,第1に,会計基準設定において伝統的に広く用いられてきた「経営者の意図」の考え方と「ビジネスモデル」との間には,本質的に大きな違いはないことを確認している。第2に,現行諸基準の測定分類では,ビジネスモデルに基づき企業の自由選択に任せる領域は多くなく,しばしば指摘されるようなマネジメント・アプローチへのシフトは起こっていない点を明らかにしている。第3に,情報パースペクティブに基づけば,企業自らが選択でき,かつ選択可能な会計処理の選択肢が豊富にあるような分類方法が,将来キャッシュフローの金額,時期および不確実性をより精に識別するために望ましい方法であることを示している。第4に,測定パースペクティブに基づけば,資産・負債のシナジーの有無に応じて,企業自らが分類を選択することを可能とするような分類方法が望ましい方法であることを示している。第5に,情報パースペクティブ,測定パースペクティブのいずれの考え方に立脚しても,現行の基準体系において用いられている分類方法はかならずしも望ましいものではないことを指摘している。

 本稿の目的は、金融商品会計をめぐる国際的な動向を中心に、基準設定において公正価値測定がどのように用いられようとしているかについて探ることにある。  本稿の検討においては、FASB・IASBの基準設定の動向について金融商品会計の動向を中心に分析し、貸借対照表においては公正価値測定の適用範囲を拡大する向きはあるが、損益計算においてはその傾向は強くないことを確認している。さらに、かかる拡大の向きも、事業モデル・事業戦略に基づく範囲にとどまる見通しとなっていることを示している。これらのことから、近年のFASBおよびIASBでは、IASCによって投資不動産や金融商品の全面公正価値測定が提案されていた時期とは異なる思考のもと基準設定が行われていることが示唆される点を指摘している。

他の著書・論文を見る

教授からのメッセージ

会計とは何か

 みなさん、はじめまして。私は、財務会計に関する講義を担当していますので、ここでは、「会計とは何か」について簡単に紹介したいと思います。
 みなさんの中には、「会計って難しい」「イメージが湧かない」といった先入観を持っている人もいるかもしれません。ですが、実は、会計は、みなさんの身近なところでも役立っています。たとえば、お小遣い帳や家計簿も、お金の出入りを記録して、その使い道について評価・分析して、今後のお金の使い道に関する計画を立てるのに役立てるものですから、これらも立派な会計のツールなのです。
 また、サークルやゼミに入ると、サークル単位、ゼミ単位でお金を集めて管理する必要がありますので、そこでも、お金の出入りや使い道を記録し、評価・分析するツールが役立ちます。さらに、サークルやゼミでは、自分で評価・分析するのみならず、他の友達やゼミの先生などに、お金の出入り・使い道について、報告する必要が出てきます。そのときには、「前年度の余りが○○円あって、今年度○○と△△に使って、来年度に繰り越す余りが□□円ある」といったように、お金の出入りを漏れなく表などにまとめて報告し、私用で使い込んでしまった等の不正利用がなかったことを認めてもらわなければなりません。
 このサークルやゼミの規模をさらに大きくしていったものが企業の会計になります。企業の会計は、現金や財産の出入り・使い道について社内で評価・分析し、経営計画を立てる局面(「管理会計」)と、企業の外部者、すなわち企業の関係者や株式を買ってくれる投資家に向けて、それを報告する局面(「財務会計」)の2つに分けられます。このうち、後者が、私の担当する分野となります。
 以上、とりとめもなく会計について紹介してきましたが、会計がどのようにみなさんの生活や社会で役立っているかについて、何となくイメージが湧いたでしょうか。この文章が、みなさんの履修選択に少しでも役立てば幸いです。
 それでは、4年間、目一杯キャンパスライフを楽しんでください。

MENU