2019年4月1日更新
國學院大學は、「皇典講究所」を母体として設立された大学です。皇典講究所は、明治15(1882)年に、明治維新以降の近代化に伴い、西洋化一辺倒の中で、日本の将来のためには、日本の思想・文化も尊重しなければならないという気運を受けて、神道・国学の教育機関として創立されました。その後、明治23(1890)年7月に公表された「國學院設立趣意書」には、中心となる「国史・国文・国法」の分野を学ぶだけではなく、諸外国の「百科ノ学」も「網羅兼修」する必要があると記されています。自国文化を学び、他国の在り方を学び、改めて、自国の在り方を問いなおすという学術的営為は、国や地域社会、国際社会に寄与し、道徳精神を備えた人材育成にもつながります。
世界の人と関わりを持つボーダーレスの時代となった今、環境問題や人口問題をはじめとする社会問題は、国内外を問わず、人類が抱える共通の課題となっています。國學院大學の研究教育、人材育成の方針は、時代を超えた普遍的なものであり、「今生きている社会の問題の本質とは何か」「自分自身の存在意義とは」と問いかける精神を涵養することに資するものです。
人工知能(AI)の時代を迎え、これまで、人間が行ってきたことが、AIを持った機械に代わり、AIが多量のデータも瞬時に分析するなど、社会構造、就業構造の変化が不可避なものとなっています。しかし、AIは、絶対的なものではなく、人間の思考に刺激を与え、新たな思考を生み出す契機となるものではないでしょうか。人工知能の時代が、人が自らの思考、思索を停止し、何もかもAIに委ね、示された分析結果を安易に受け入れる時代になることは避けたいものです。むしろ、AIの進歩によって、今まで、人の心の内に埋もれていた、何かを知りたいという「知の欲求」を呼び覚まし、人間の新たな在り方が醸成されることを促す、人間中心の社会となることを期待したいと思います。
大学は、新たな「知」を創造し、真理の探究をする空間です。正解のない問題を提起された際に、与えられた条件の中で自ら資料を分析、思考し、時に実験やフィールドワークをし、自身の答えを導き出そうとする姿勢が求められています。学生のみなさんには、これまで「正解」とされてきた「知」を素朴に疑う「問い直す力」を培ってほしいものです。
國學院大學が、学生一人ひとりの夢の実現の場であり、不断に、既存の「知」を問い直し、新たな「知」を希求し獲得することを支援するだけではなく、卒業後も、一人ひとりの心の支え、「心のふるさと」にもなるように努めたいと思います。
氏名 | 針本 正行(はりもと まさゆき) |
生年月日 | 昭和26(1951)年12月18日 |
専門 | 平安時代文学 |
学位 | 博士(文学)(國學院大學、平成13年取得) |
略歴 | 昭和49年3月:國學院大學文学部文学科卒業 |
昭和54年3月:國學院大學大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学 | |
平成8年4月:國學院大學文学部 助教授 | |
平成12年4月:國學院大學文学部 教授 | |
平成21年4月~25年3月:國學院大學文学部長 | |
平成23年4月~31年3月:國學院大學副学長 | |
現職 | 國學院大學文学部教授 |
國學院大學学長(任期:平成31年4月1日から4年間・1期目) | |
学校法人國學院大學理事 | |
研究業績等 | 教員の研究活動等のページをご覧ください。 |
このページに対するお問い合せ先: 広報課
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