神道文化学部 在学生インタビュー(10)

2014年9月12日更新

大学生になってから、行動の幅も、人との繋がりの輪も、大きく広がりました

長宗さん
フレックスB(昼間主)1年

受験のきっかけ

私は高校も3年生になって、ようやく受験を意識し始めました。しかし、どうしても学部を絞ることができませんでした。興味の幅が広すぎて、やりたいことも学びたいことも、両手を使っても余るほど多かったのです。
そんな時、友人から「國學院大學のオープンキャンパスで、巫女さんに会ってこない?」と誘われました。実は、私は昔から日本の神話や伝承が大好きで、巫女さんや神主さんに仄かな憧れを抱いていたのです。神道文化学部に関心を抱くようになったのは、それがきっかけでした。やがて興味の赴くままに神道関連の書籍を読み漁る内に、「なぜ」、「どうして」、「なるほど」が、次々に増えてゆきました。

授業はみな興味深い科目ばかり!

神道文化学部の授業はみな興味深い科目ばかり…!そうは言っても、神職課程の科目ということもあって、専門用語に戸惑ったり、日本史の詳しい知識が必要だったり、いささか苦戦しました。入試の際、面接担当の先生が「ちゃんと日本史を勉強し直しといてね」とおっしゃっていた通りでした。
けれども、授業自体は、とても楽しんで受講しています。「古典講読 I」では、『古事記』のストーリーを臨場感豊かに追体験します。『神道文化基礎演習』は少人数のゼミで、全員が研究発表を行いました。他にも、お祭りに欠かせない雅楽の授業「宗教音楽研究 I・II」など、聞き逃せない授業が目白押しです。

大学での「人の輪」の広がり

入学から約1ヶ月後、「被災地祭礼支援ボランティア」に参加し、宮城県・福島県に行きました。その際、1年生では受講できない「神社ネットワーク論 I・II」担当の黒崎先生と、じっくりお話がすることができました。また同行した入学課の方から、オープンキャンパスのお手伝いも依頼されました。オープンキャンパスでは、スタッフとして「在学生相談ブース」を担当させて頂きました。相談ブースに座って高校生や社会人の方々と話していると、自分の中にも入学当初の「初心」がよみがえってきて、とても新鮮な気持ちになります。
入学してからまだ半期しかたっていない私ですが、早くもいろいろな出会いがあり、そこから新しい繫がりが生まれていきました。大学生になってから、行動の幅も、人との繫がりの輪も、大きく広がっていったことを実感しています。高校時代ではあり得なかったことで、これこそが「大学生活ならではの醍醐味」なのでしょう。

神社での経験

大学に入ってはじめての夏休み、「とにかく神社の現場を経験してみよう」と思い、ご社頭で助勤をさせていただきました。まだ祭式や舞はできないので、主に宝物殿や庭園の受付業務を担当しています。
受付には、外国のお客様が多く来られます。私は英語が苦手なので、最初はとても困りましたが、案ずるより産むが易し、身振り手振りや簡単な単語の遣り取りで、何とか意思疎通ができるようになりました。おかげさまで、本当によい経験ができたと思っています。日本の神社が、いかに外国の方々を引きつけているか、ということについても、肌身で感ずることができました。

将来の目標

神職資格は取得しようと決めましたが、将来、神職や巫女として奉職するかどうかは、まだ考えている最中です。ただ、神道文化学部への受験を決めた時から、「氏神意識・氏子意識を高める活動を行って、神社を周りから支えていきたい」ということを考えていました。高校時代から打ち込んでいる演劇や声優の活動も、そうしたことに活かしていきたいと願っています。

受験生の皆さんへ

國學院大學神道文化学部への受験を考えているみなさん。どんなことを学びたいですか?将来、何がしたいのですか?
受験生のみなさんには、もう聞き飽きた問い掛けかもしれません。けれども、神道文化学部は、受験者に明確な「志望動機」と「目的意識」を求めてやまない学部だと思います。
私はAO入試の受験者で、レポートや自己推薦書・活動報告書などを提出し、模擬授業と面接を受けて合格しました。オープンキャンパスの相談ブースでは、「AO入試は難しいですか?」、「どんな対策をしましたか?」という質問が寄せられます。入学後、あらためて考えて見ると、AO入試では、受験者の意欲と本気度、そして言葉だけではない「行動力」が試みられていたことを実感しています。
本年度版『入試情報ガイドブック』の「1次合格者レポート例」に、私の書いたものが掲載されています。私は、レポート作成に際して、借り物ではない自分の実体験をもとに自ら考えること、できる限り多くの本を読んで自分の知見を深めること、この二点を心がけました。
今からでも遅くありません。一般入試受験の方も、推薦入試受験の方も、神社へ足を運んだり、お祭りに参加してみてはいかがでしょうか。その上で、あらためて、「自分は神道文化学部に入って何を学びたいのか?将来は何がしたいのか?」そう自分の心に問いかけてみてください。
受験生のみなさんが精一杯頑張れるよう、心から応援しています!

長宗さん オープンキャンパス在学生相談ブースにて

武田秀章教授より

今年の春のオープンキャンパス。神道文化学部の在学生相談ブースで、まことに堂に入ったナビゲーター振りを発揮している在学生がいました。その受け答えが極めて具体性に富んでいるところから、これはてっきり上級学年の学生さんに違いない、と思っていました。
ところが、よくよく見たところ、ブースに座っていたのは、私の授業「古典講読 I」をいつも最前列で聴講している1年生の長宗さんだったのです。
「すごいね、入学してまだ1か月ほどなのに。素晴らしい対応振りだね」と私が言うと、長宗さんは、
「まだ1年生なので、事前にいろいろ勉強してきました。ここでは学生代表のつもりで対応しています」と答えました。さても天晴な新入生よと、しばし感じ入りました。
長宗さんの入学以来の「行動力」、それが齎した「人の輪の絆」は、メッセージで語られている通りです。彼女は、大学という場を徹底的にリサーチし、自分を伸ばすためのツールとして全面的に活用しぬいています。そのネットワークは、大学をベースとして、外国の方々との交流にも繋がっているようです。
しかし長宗さん自身は、実はいまどき珍しいほどの大和撫子なのです。先般キャンパスで和服姿の長宗さんを見かけましたが、その着こなし、身のこなしは、実に年季の入ったものでした。「力をも入れずして天地を動かす」やまとごころの精髄を世界に向けて発信するのは、長宗さんら神道文化学部の「たをやめ」たちの使命でしょう。

和歌講座にて 講師の田中章義先生の指導を受ける長宗さん

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