2024年3月9日更新
神道文化学部は、神道を中心とする日本の伝統文化の理解及び修習並びに内外の諸宗教及び関連する宗教文化の分析と比較を通して、国際化され情報化された現代社会の発展に寄与し社会の健全な形成に貢献する人材を育成することを目的とする。
神道文化学部(神道文化学科)は、学生が学部の専門教育において到達すべき教育目標を以下のように定めます。
(DP-A1)神道を中心とする日本の伝統文化と社会のあり方に関する基礎知識を身につけている。
(DP-A2)国内外の宗教文化に関する基礎知識を身につけている。
(DP-A3)神道文化や宗教文化および日本の伝統文化を社会の中で継承・展開するための知識・技能を身につけている。
(DP-B1)神道・宗教に関わる古典や資料の理解にもとづく思考力や判断力を身につけている。
(DP-B2)フィールドワークや実技・実習などによって、現代社会の諸事象を考察し、判断する力を身につけている。
(DP-B3)神道文化・宗教文化について身につけた知識・技能を文章・言語で表現できる。
(DP-C1)神道を中心とする日本の伝統文化を自ら協働して学ぼうとすることができる。
(DP-C2)国内外の宗教文化について多角的な視点から議論し協調することができる。
(DP-C3)多様な人々と協力しながら課題解決に取り組むことができる。
以上の教育目標を達成するために設けられた授業科目を履修して所定の単位を修得し、かつ、共通教育プログラムにおいて所定の単位を修得した者に、学位を授与します。
共通教育プログラムでは、ディプロマ・ポリシーに相当する「学修成果参照基準(RS:Reference Standard)」を以下のように定め、卒業要件36単位で修得されるべき学修成果目標を明示する。
(RS-A1)建学の精神と神道精神を理解し、日本文化を説明できる。
(RS-A2)日本語を正確に読み、表現することができる。
(RS-A3)1つ以上の外国語を用いてコミュニケーションすることができる。
(RS-A4)コンピュータを活用して学修することができる。
(RS-B1)数値に基づいて思考し、論証することができる。
(RS-B2)客観的事実に基づいて論理的に思考し、説明することができる。
(RS-B3)俯瞰的視点から思考し、自己の学びを相対化することができる。
(RS-B4)社会のルールを理解することができる。
(RS-C1)他者の価値観を尊重し、異文化を受容できる。
(RS-C2)協働して最適な解を導き出そうとした体験を持つ。
(RS-C3)主体性をもった市民としての協働意識、参加意識を身につける。
(RS-C4)身体的または精神的な負荷を意欲に転化することができる。
神道文化学部(神道文化学科)における、学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)達成を目的とする教育課程(カリキュラム)の編成・実施方針のうち、専門教育に関するものは次の通りです。
学修成果は、各科目の成績に基づき評価します。評価基準は各科目のシラバスで公開します。
◎求める人材、期待される入学者像
國學院大學神道文化学部は、神道を中心とする日本文化への高い関心と、国内外の宗教文化を広く学ぼうとする意欲とを持ち、宗教・文化の継承者として、人々の共存や社会の発展に寄与しようとする人材を受け入れます。
具体的には、次のような意欲・意志を持って、学びの成果を社会に活かそうとしている人材を求めています。
(1)神道の歴史・思想を学ぶ意欲を持つ者
(2)神道の社会的実践について学ぶ意欲を持つ者
(3)日本の伝統文化を深く学ぶ意欲を持つ者
(4)世界の宗教文化を広く学ぶ意欲を持つ者
(5)神社や神道系宗教団体の後継者を志す者
◎入学者選考の観点
人材受け入れのため、次の観点から受験生を選考します。
(AP1)神道を中心とする日本文化や国内外の宗教文化(以下「神道文化・宗教文化」)に関わる授業を履修するために必要となる高等学校卒業相当の知識と文章表現のための技能を身につけているか。〈知識・技能〉
(AP2)他者の考えを的確に理解し、自らの考えを理論的かつ簡潔にまとめ、ことばで正確に表現できる能力を有しているか。〈思考力・判断力・表現力〉
(AP3)神道文化・宗教文化を幅広く学ぼうとする意欲を持っているか。また、神道文化・宗教文化の学びの成果を活かして、社会への貢献を目指す意志を持っているか。〈主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度〉
※具体的な入試制度と観点との関連は別表の通りです。
◎入学までに身に付けるべき教科・科目
神道文化学部に入学する学生には、入学後の教育内容との関係上、「国語」「地理歴史」「公民」「外国語(英語)」の学習を求めます。
神道文化学部は、平成14年4月、國學院大學の創立120周年を機に、文学部神道学科を改組拡充して開設した学部です。
神道文化学部では、神道だけではなく、世界のさまざまな宗教、さらに、それら宗教に関連する文化について学びます。
しかし、単にさまざまな宗教・文化に関する情報をたくさん知ってもらえれば良い。ということではなく、個々の宗教・文化の特色を神道と比較しながら理解し、さらには宗教・文化の総合的な特色を考える力をも養えるようなカリキュラムを用意しています。当然、学びの軸は神道ですので、神道自体の特色を十分学ぶことが基本となります。
学部での学びを修得できれば、「確かな基準のもとでの比較」を駆使した思考法も身に付きます。
例えば一般的な人文系学科ですと、さまざまな物事を、文学なら文学、歴史学なら歴史学と、単一、あるいは少数の専門的アプローチから理解することになります。
対して、神道文化学部は、世界を見据えているとはいえ、宗教と宗教に関連する文化に学びの対象が絞られます。しかし、そのアプローチ方法は文学・歴史学・考古学・民俗学・社会学・文化人類学、そして神道学・宗教学・仏教学など、とさまざまあります。
ひとつの物事をさまざまな角度から考えたい。神道文化学部は、そうした力を身に付けたい人の学部でもあります。
神道文化学部の教育には、次のような特色があります。
神道文化学部の正課の教育では、日本に根差した文化を学ぶことが少なくありません。これをより実践的に理解できるよう、体験型の催事で日本文化を「体得」する機会を設けております。
アイスブレイク以外の催事への参加は自由です。
この他にも、学内外の団体との連携企画や、宗教文化を深く学ぶ一助となる宗教文化士資格試験の対策講座、神道と多様性との関係性を深く知るためのボランティア活動などへの参加の機会もあります。
名前の通り、神道文化学部は神道を中心とする日本の伝統文化、さらには神道以外の諸宗教や世界の宗教文化を学ぶ学部です。「神道文化」、あるいは「神道以外の宗教・文化」のどちらに学びの重点を置くかは学生の自主性に委ねられています。
ただ、必修の講義科目が、「神道概論I・II」「古典講読IA・IB(古事記)」「神道史学IA・IB(古代・中世)」「宗教学I・II」からなっていることからも分かるように、一方に偏らないカリキュラムとなっています。
もちろん、祭りの作法(祭式 「神社祭祀演習I・II・IIIA・IIIB」)や祈願の言葉(祝詞 「古典講読IIIA・IIIB」「祝詞作文I・II」)など、神職資格取得に必要な科目を卒業に必要な科目に位置づけており、将来神職として社会に貢献したい学生の専門的な学びの環境も整えています。
近年の神道文化学部に入学する学生に占める神社神職の子女の割合は4割程度です。つまり、半分以上の学生は神職の後継者として入学していません。そして、神職資格取得のための神職課程は神職の子女かどうかにかかわらず履修できます。
神道文化学部にとって神職養成は重大な責務ですが、学生に神職課程の履修は義務付けていません(一部を除く)。
また、家は仏教なのだけど「改宗」しなければなりませんか?という疑問を持たれる方もいますが、特定の信仰・信条を強要することはありません。神道文化、そして神道以外の宗教・文化を学びたい人材を広く求めています。
神道文化学部卒業生の就職先は、おおよそ神職5割・一般企業等5割です。また、就職率も男女問わず國學院大學全体の平均とほぼ同じです。学部での学びを活かした個性ある卒業生が、神社界はもとより社会の各方面で活躍しています。
フレックスA(夜間主)コースの学生が夜間開講時間帯(共通開講時間帯を含む)を履修しなければならないのは、主に必修科目です。それ以外の科目の多くは、昼間時間帯に開講する授業を履修することができますので、2年次以降であれば、学びの時間の軸を昼に置くことはそれほど難しくありません。
ただし、フレックス特別給付奨学金を受給する場合は、夜間開講時間帯(共通開講時間帯を含む)開講の授業しか履修することができません。
本学大学院文学研究科神道学・宗教学専攻には、毎年本学部出身者が進学しています。神道・神社や宗教文化に関わる高度で専門的な研究を志す際、本学部の学修は基礎になります。
ここでは、AO入試の課題図書1冊と、1年次必修科目のテキストで、比較的読みやすい図書2冊を紹介します。
『日本神道史』増補新版(吉川弘文館 AO型入試課題図書)
神道文化学部の学びの場では、日本史の知識があると有利な時が少なからずあります。しかし、神道に絞った通史の専門書となると、入手しやすいものはそれほどありません。この図書は1年次必修科目「神道史学IA・IB」の教科書としての採用実績があり、要点が時代ごとに分かる構成となっています。
AO入試の場合は第1次選考の課題図書で必読ですが、その他の制度で入試希望の方も、この図書を手に取って見ることをおすすめします。
『プレステップ神道学』第2版(弘文堂)
「神道文化基礎演習」(1年次必修)の教科書、そして入学前教育の教材としての採用実績があります。12章に分かれており、神道文化学部で神道を学ぶ際に重要となる事柄が網羅されています。
神道文化を学びたいという受験生の皆さんはまずこれを読んで、自分の学びたいことが重なるかどうか考えてみてください。
『プレステップ宗教学』第3版(弘文堂)
こちらは宗教学の基礎をさまざまなアプローチから学ぶ図書で、「宗教学I・II」(1年次必修)の教科書としての採用実績があります。『プレステップ神道学』同様12章構成で、1章ごとに重要なテーマが理解できるようになっています。
宗教全般・宗教文化に関心のある際には、こちらを読んでみてください。
学部の学びで生きる神道・宗教に関する図書は、他にもさまざまあります。ただ、コミックやSF本、ゲームなどから関心を持ち、その知識だけで受験する方の合格は困難です。ご留意ください。
日本古来の伝統宗教である神道を中心とする日本の伝統文化と、内外の諸宗教およびそれに関連する宗教文化の意義、役割・機能等への比較理解を深め、以って内外の社会における宗教的文化の健全な育成と発展に寄与・貢献しうる研究・教育を推進することが神道文化学部の理念である。
神道学科は戦前の旧制学部・神道部に代表される「学問の研究・教授を通じての有為な神職養成」という本学設立以来の使命を継承し、今日に至った。翻って、戦後の本学は、新制文学部の拡充、経済学部・法学部の新設など新時代に対応した教学体制の整備・充実をはかってきた。これは、戦後の社会状況に対応した適切な措置であり、相応の成果を挙げてきたと評価できるが、他方では、戦前の学部(つまり文学部のみの単科大学)が持っていた日本の伝統文化・歴史文化を学ぶことは、すなわち「神職」になるための学問を学ぶことでもあるといった認識が、学際的な教育課程・教学体制を維持することを困難にするという結果をも招来した。
今、本学に求められているのは、学際的な教育課程・教学体制を現代に適応した形態で再び実現することであり、本学に学ぶ者はだれでも建学の精神である「神道精神」に則った学問とその精神を涵養する機会を平等に付与される教育環境の創造である。すなわち、神道文化学部は、「主体性を保持した寛容性と謙虚さの精神」を教育・研究を通して涵養することが本学の建学精神であるとの理念に基づき、現代社会に息づいている日本の伝統文化を再認識し、よりよい国家・社会の形成に「神道精神」を体して寄与・貢献しうる人材を養成することを目的として開設されたものである。
日本の伝統文化の根幹として長い歴史と伝統を有する神道は、宗教であるとともに、ことさら「宗教」として意識されることの少ない生活規範や習俗・慣習でもある。こうした神道の持つ二面性ないし両義性、さらには多様性を有する神道を体系的に学び、併せて内外の宗教と宗教文化に対する知識を習得することによって、神道をはじめとする宗教の持つ寛容性や非寛容性等についての理解を深め、国際化・情報化された現代社会における宗教の意義・役割等を適切に判断し、平和で健全な社会・国家の形成に寄与・貢献できる人材を、少しでも多く養成し、輩出できるようにすることが神道文化学部の使命であり、目的なのである。
このページに対するお問い合せ先: 神道文化学部
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