神道文化学部 就職内定者インタビュー(5)

2015年12月22日更新

実家の神社のご奉仕のことを考え、地元企業への就職を目指しました

観月祭の稽古で

諏訪さん
フレックスB(昼間主)4年

トヨタカローラ高崎内定

―地元での就職内定、おめでとうございます。

「ありがとうございます。私は社家のひとり娘として生まれました。就職活動では、実家の神社のご奉仕のことを考え、地元企業への就職を目指したのです」

―内定先は、大手自動車メーカーの販売店ですね。

「私の家族は、ドライブが趣味の一家でした。私も早くから免許を取得し、家族や友人とドライブを楽しんでいました。そんなわけで、車のメカや整備についても、かなり詳しくなっていったのです。好きこそものの上手なれ。「自分の車好きを活かして、地元の大手自動車メーカー販売店への就職を目指そう!」そう目標を定めたのです」

―就職活動はいかがでしたか?

「就職活動の山場は4年生の夏休み明けからでした。私は観月祭のメンバーだったので、稽古がいよいよ厳しくなる時期と重なりました。就職活動・稽古・授業・アルバイトの四重苦で、最も辛い時期になりましたが、ここが正念場と、必死で頑張りました」

観月祭で

―就職試験の様子について教えてください。

「まず1次試験で篩にかけられます。1次試験はSPIの筆記試験で、国語力や数学力、一般常識等が試みられます」

「2次が面接。かなり長時間の面接で、採用側も採用される側も一度限りの真剣勝負でした。面接官の質問は、とても具体的でした。お客様対応のさまざまなシチュエーション、さまざまなトラブルのケースが示されます。「君ならどう対応するのか」「どういう段取りで、どう解決するのか」との問いかけを、次々にうけました。自分なりに必死で考え、自分の言葉で懸命に答えました」

「面接官の方が重視していたのは、車に対する愛情と知識はもちろんのこと、お客さまとのコミュニケーション力、臨機応変な対応力だったと思います。おかげさまで、業界最大手の販売店から内定をいただくことができました。明日から研修が始まります。同期の仲間との初顔合わせです。とてもドキドキしています」

若木祭の神輿渡御で

―神道文化学部入学の経緯も教えてください。

「高校時代、一番楽しい思い出は、イギリスでのホームステイでした。それ以来、英語が大好きで、英語が活かせる仕事につきたいと念願していました。大学進学に際しては、迷いに迷いましたが、結局、神社のひとり娘としての立場から、神道文化学部への進学を決めたのです」

「ゼミの先生は藤本頼生先生で、「神社界と女子神職」のタイトルで演習論文を作成しています。藤本先生は、一見コワモテですが、実はとても思いやりのある優しい先生なんですよ。神職子女の抱えるさまざまな問題に、本当に親身に寄り添ってくださいます。いつも温かいアドバイスと励ましをいただいています」

―今年は観月祭の舞人として活躍しましたね。

「入学以来、神楽舞サークル「みすず会」の会員です。今年の観月祭では、「浦安の舞」の舞人を務めました。「浦安の舞」の4人舞は、それぞれ舞の所作、足の運びに違いがあり、稽古はとても大変でした。しかも稽古と就活が重なって、一時はどうなることかと思いましたが、御田村洋子先生の懇切なご指導をいただき、本番ではベストの舞を披露できたと思っています。就職内定が決まったあとの若木祭・お神輿渡御は最高でした。ノリノリでお神輿を担ぎました。歓喜の大爆発状態でした(笑)」

―もうすぐ卒業ですね。

「入学に際しては迷いがありましたが、今は神道文化学部で学べて本当によかったと思っています。とりわけ社家に生まれた「跡継ぎ女子」の友人たちと、一生モノの「友情の絆」を育むことができました。私たちの付き合いは、これから先、ずっと続いていくことになるでしょう。卒業後は、学部での経験を活かし、地域の方々と心を通い合わせ、神社を支えていきたいものと願っています」

武田秀章学部長より

1年次、諏訪さんは私の科目「古典講読 I」の受講生でした。
1年生の諏訪さんは、どこか「大人しく控え目な学生さん」の印象がありました。
今年に入って、観月祭に向けた稽古で、久しぶりに諏訪さんと再会しました。
彼女は、「明るく前向きな元気女子」へと変身していたのです。
2年次以降、きっと諏訪さんは何かを乗り越え、次のステージへとステップアップしたのでしょう。
「大切なのは笑顔とコミュニケーション能力」と語る諏訪さん。
アルバイトで学費を補いながら懸命に学び、車好きを活かして自らの進路を切り開きました。
神社界も地域社会も「女子力」を求めています。
諏訪さんの地元での活躍を、心から期待してやみません。

このページに対するお問い合せ先: 神道文化学部

MENU