笹生 衛

教授

笹生 衛

サソウ マモル

専門分野
日本考古学、日本宗教史
本学就任
2009年04月01日

著書・論文紹介

従来の神殿成立論を整理した上で、9世紀初頭の古代神社の実態を細かく記載した『皇太神宮儀式帳』の内容を分析し、神社・祭場の構造は神観・祭式により規定され、一律には考えられないことを指摘した。併せて、神籬は榊の木を指すものではなく、建物を伴った祭祀用の区画遮蔽施設である点を指摘、「依り代」を前提とした古代祭祀の解釈も再検討が必要である点も指摘した。

5世紀代の日本列島に展開した祭祀遺跡の立地と出土遺物から、大和王権と地方における祭祀との関係、大和王権が地方首長に朝鮮半島から渡来した鉄製品、最新の鍛冶・紡織・窯業技術で作られた捧げ物を供与、地域の首長は、それを使い祭祀を行う形を確認した。また、その背景には、大和王権の物資集積と先進技術掌握があり、それが『古語拾遺』の雄略天皇時代の事跡として記録されたと考えた。

古墳の墳丘、副葬品、埴輪の変遷を3世紀から7世紀まで概観した後、そこから推定できる古代の死者観と祭祀・儀礼について復元を試みた。古墳に遺体を密閉し区画遮蔽する形と、多量の副葬品と飲食を供献する形は、3世紀後半から6世紀代まで継続していたことを確認した。その結果、従来、唱えられてきたような5世紀後半の横穴式石室の導入に伴い、死者・霊魂観の大きな変化があったとは考えられず、併せて関連付けられてきた黄泉の国説話も、古墳の横穴式石室との結びつきを強調するよりも、古事記全体の文脈で理解すべきことを指摘した。

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教授からのメッセージ

友人や教員と語り合うことが大切だと思います。勉学のことから悩み事まで語り合うことで、自らの考えがまとめられ、新たな知見や刺激を得ることができます。是非、多くの友人をつくり、様々なことについて語り合ってください。

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