神道文化学部 在学生インタビュー(7)

2014年9月10日更新

『日本人』としての自分の成長に、大きな喜びと手ごたえを感じています

川上さん
フレックスB(昼間主)4年

「ちょっと神道を学んでみようかな?」

私は、社家の出身ではありませんが、日常的に神社を敬う家庭で育ちました。家族の昔からの習わしは、折あるごとに、地元の一の宮へお詣りに行くことでした。そんなわけで、ごく自然に神道への興味が培われていったのです。
大学進学に際しては、実は「ちょっと神道を学んでみようかな?」といった軽いノリで、神道文化学部への入学を決めたようなところもありました。

学部で学べば学ぶほど、神道というものの奥深さに魅入られていきました

けれども、実際に学部で学べば学ぶほど、神道というものの奥深さに魅入られていきました。当初の「なんとなく」の好奇心は、「もっともっと知りたい」という際限のない探求心へと変わっていったのです。
入学当初、神職資格取得は念頭にありませんでしたが、入学後しばらくして、「これからは神道人として生きていこう、そのためにもっと深く神道を学ぼう」と考え直して、自ら進んで神職課程を履修しました。

神道文化学部ならではの「神社での貴重な経験」

神職課程では、座学以外にも、祭式作法の演習や神社実習があります。神社実習は、日常生活とは全く異なる体験で、とても大変ではありますが、それ以上に多くのものを得ることができます。
特に感銘深かったのは、伊勢神宮での「神宮実習」です。『古事記』神話が現代に生きる神宮の聖域で実習をさせていただいたことは、私にとって終生の宝となりました。
神職課程履修に伴って、神社で助勤もさせていただきました。助勤では、参拝者の方々と直に接して、地域のみなさんの神社への思いに触れることができます。また大学で学んだ祭式作法を実践する機会ともなりました。
いずれも、神道文化学部生ならではの、貴重な経験でした。

4年生となった今、実感していること

4年生となった今、実感しているのは、大学で神道を学んだ事で、以前より確信をもって日本を好きになることができた、ということです。『古事記』の講読、祭式作法の実践、御神前での奉仕等々、神道文化学部でのさざまな経験は、私の中に、日本人としての確かな「根っこ」を齎してくれました。
神道文化学部の学びによって、家族や友人、地域の子供たちに神道をしっかりと伝える事ができるようになったことは、私にとって大きな喜びです。これからも、さらに多くの人たちと関わりながら、神道のこころを伝えていきたいと願っています。

演習で発言する川上さん

武田秀章教授より

川上さんは、1年次の「古典講読 I」で『古事記』を熱心に学び、教室で自ら「神語り」を実演、難関と言われる「古事記マスター」「語り部マスター」の資格を見事ゲットしました。
3年次からは、私のゼミで「『古事記』神話における女神の役割」をテーマとして研究に勤しんでいます。
イザナミノミコト・スセリビメといった元祖「烈女」、クシナダビメ・オトタチバナビメといった「妖精のような聖女」、コノハナサクヤビメ、トヨタマビメといった「謎めいた他界の女」…。
演習論文では、彼女ならではの視点から、「女性的なるものの力」、日本古来の「妹の力」(柳田國男)の何たるかを、解き明かしてくれることでしょう。
川上さんは、また「居合の達人」でもあります。本学の居合道部に所属し、数少ない女性部員として、日々「剣の道」に精進しています。日頃はニコニコと楽しい川上さんですが、時として見せる大胆な発言、ものおじしない行動力には、居合道の「裂帛の気合い」が迸るかのようです。
そんな川上さんも、来年はいよいよ卒業です、川上さんにふさわしい卒業後の進路が開けてゆくことを、ゼミの担任として、心から祈っています。

ゼミの仲間たちと(中央が川上さん)

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