神道文化学部 在学生インタビュー(40)

2016年3月10日更新

「神話の里」から神職を目指して入学しました

神道文化学部で生き生きと学ぶ学生諸君。
そんな学生さんの声をお届けします。

坂本さん
フレックスA(夜間主)4年

―坂本さんは「神話の里」の出身です。

「私の郷里は、天孫降臨の故地、宮崎県高千穂町です。実家は、高千穂夜神楽(国指定重要無形文化財)を代々伝承する家系でした。私自身、幼い頃から神楽を習ってきました」

岡田ゼミで

―高校卒業後、神職を目指しました。

「神話の里で、日々、神々を身近に感じながら暮らしてきました。そうした日々を経て、自分もまた神職を目指したい、という思いが日増しに強まってきたのです。そんなわけで、両親の勧めもあって、出雲大社の神職養成機関である大社國學館に入学しました。2年間、出雲大社の御神苑でご奉仕に勤しみ、勉学に励みました」

―神道文化学部入学の経緯は?

「神職資格を取得した後、郷里に戻り、高千穂神社に奉職させていただきました。ご奉仕する中で、またしてもこんな思いが強まってきました。もっと神道を学びたい。國學院で神道を学び、神社界や地域社会に貢献できる人間として成長したい。そんな私を、宮司さまはじめ神社職員の方々が温かく応援してくださいました。受験を経て、おかげさまで神道文化学部に入学の運びとなったのです」

―入学後の学修はいかがでしたか?

「1年次は、神社実習生として過ごしました。昼間は神社で実習、夜は大学で学修の日々でした。思い出深いのが武田秀章先生の『古事記』講読。つい先頃まで学んでいた出雲の地、また自分のふるさと高千穂の里が『古事記』の舞台です。臨場感豊かに楽しく学びました。3年次からは岡田莊司先生のゼミに入りました。演習論文のテーマは「古代日向の神祇史から考察する天孫降臨神話について」です。岡田先生の手厚いご指導をいただき、古代日向の天孫降臨伝承を、文献資料に即して歴史的に検討しました。明確な結論は得られませんでしたが、引き続き、生涯の研究テーマとして取り組んでいきたいと思っています」

ゼミ最終日 岡田先生に花束贈呈

―4年次は、伊勢の神宮で実習しました。

「神宮では、日別朝夕大御饌祭の常典奉拝、宮域林や御薗の見学を通して、神職のみならず全ての職員の方々に「神宮をお守りする」という強い気概が共有されていることを実感しました。そうした精神が受け継がれてきたからこそ、有史以来、神宮が護持されてきたのだと思います。 自分もまた、「神宮護持・神社護持」の精神を血肉とすべく、決意を新たにさせていただきました」

さらば友よ!

―奉職も内定しました。

「おかげさまで九州の名社への奉職が内定しました。卒業後は、神明奉仕に勤しむことは勿論、演習論文で着手した天孫降臨研究も、「神話の里」を郷里とする者の責務として、末永く続けていきたいものと願っています」

―後輩へのエールをお願いします。

「神明奉仕と学問は、車の両輪です。ご奉仕に勤しめば勤しむほど、学ばなければならないことが見えてくるのではないでしょうか。皆さん、神社界の次代の担い手目指して、共に頑張りましょう!」

武田秀章学部長より

『古事記』の聖地・宮崎高千穂が坂本さんの生まれ故郷です。坂本さんと話していて、十数年前、今は無き高千穂鉄道で、はじめて高千穂を訪れた日のことを思い出しました。高千穂神社での夜神楽鑑賞が懐かしい思い出です。
坂本さんは、その夜神楽で、天之手力男神の役を務めていました。手力男神が渾身の力で石戸を押し開き、天照大御神を引き出す場面が、高千穂神楽のクライマックスです。坂本さんの熱演振りが彷彿とします。
「手力男」を力演してきた坂本さんが、次代の神社界の「手力男」として力強く活躍する日の到来を、期して待ちたいと思います。

岡田莊司教授と

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