「「古事記学」の構築」研究事業

2016年3月24日更新

 本研究事業は、21世紀研究教育計画(第3次)で提起された「日本文化の国際的理解に向けた研究(国際日本学)の推進」を具現化する研究事業であり、日本文化の根本を理解する鍵となる『古事記』を、國學院における従来までの研究成果をふまえた上で、学際的・国際的な視点から理解することにより、本学独自の「古事記学」の構築を目指すものである。
 皇典講究所の創立以来、國學院大學では神道・日本文化の根幹に関わる古典についての研究が継続して行われてきた。なかでも『古事記』については、伝統的には国学の総合性のもとに文学や神道学をはじめとする分野から研究がなされてきた。近代人文学が専門分化するなかで、本学における『古事記』研究は分野を超越した研究を遂行する状況が整っている。それをふまえ本研究事業「「古事記学」の構築」は、平成25年度後期から26年度にかけて行った「『古事記』の学際的・国際的研究」を発展・継承し、『古事記』に焦点を据えながら、本学で展開されてきた『古事記』を中心とする古典についての研究成果を前提としつつ、今日の研究状況に即した多方面からの研究を進めるものである。
 本研究事業では、以下の2つの研究を柱としている。

  • 1)『古事記』の本文校訂・訓読・現代語訳
  • 2)『古事記』解釈史・研究史の研究

 1)については、國學院の古事記・日本書紀研究の蓄積を基礎としながら、本文に即した解釈という視点から今日の諸研究を再検討しつつ、それらをふまえた新しい解釈と現代語訳を提示する。2)については、国学史、歴史学、民俗学、神話学、考古学の人文諸学の観点から『古事記』の現代的理解についての検討を進める。そのため研究領域を(1)近世前・中期(2)近世後期(3)近代(4)神話学・民俗学・人類学(5)戦後歴史学における令制以前の研究の5つに分けて研究を遂行する。それとともに、現代の研究動向や媒体(アニメ・ゲーム)など受容面の調査・研究も行う。
 これら1)2)の研究は、研究会において共有化し、年度ごとに取り纏めて成果報告を刊行する。

シンポジウム・研究会

成果刊行物

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