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こつこつ続けることをサポートしてくれた
手帳、色鉛筆、シャープペン

(みんなのアナログ VOL.3 和田由里子さん(Paper Parade Printing))

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2020年1月28日更新

        
 渋谷で活躍する方々にご自身が大切にしている「アナログ」なものについて、伺う「みんなのアナログ」。今回は、タイプデザイナーの和田由里子さんにお話を伺いました。
 
 
 
−−和田さんが愛用している「アナログ」はなんですか?
 
和田さん(以下和田) 手帳、シャープペン、色鉛筆です。
  学校を卒業してから、「ほぼ日手帳weeks」をもう10年間、愛用しています。1日分の書くスペースが少ないので、プレッシャーが少ない。今日、なにをしたかを箇条書きにしています。
 

※「ほぼ日手帳weeks」(週間手帳)。カバーと本体が一体化し、薄くて携帯に便利。背には年号が型押しされている。
 
−−アイデアやちょっとしたメモは、どうされていますか?
 
和田 これもお気に入りなのですが、「測量野帳」にメモしています。ハードカバーなので、持ち歩いてメモするのに便利です。外出時などに思いついたことを書いて、最終的には「まとめノート」にまとめています。
 

※コクヨの「測量野帳」。紙活字のノートはグレー、アート作品「paper pebbles」はピンクと、カテゴリーごとに色を決めてカバーをかけて使用している。書体をデザインしたり、ビジネスのヒントをメモしたり、さまざまなことに活用。

 


※「PCやスマホがあっても、まだまだ紙に記録することが多い」と和田さん。

−−シャープペンは、お仕事で使用されているんですか?
 
和田 そうです。このシャープペンは、8年ほど愛用している、ぺんてるの「グラフギア1000」です。知人のタイプデザイナーさんにいただきました。重心が下にきていて、ふつうのシャープペンより重みがあります。製図をやられている人などに愛用者が多いと聞いています。
 ペンをバッグに入れて、ペン先をダメにしてしまうことってないですか? このシャープペンは、ペン先を本体に収納できるところも、気に入っています。
 

※ぺんてるの「グラフギア1000」。和田さんは、芯径0.5mmを愛用。そのほか、0.3、0.4、0.7、0.9mmがある。
 
−−この色鉛筆、珍しい色が多いですね。
 
和田 トンボ鉛筆の「色辞典」というシリーズです。色の名前も「薄荷色(はっかいろ)」「仙人掌(さぼてん)」「苔色(こけいろ)」と凝っていて、つい集めたくなります。原図やドローイング作業には欠かせないものですね。
 


※トンボ鉛筆の「色辞典」。定番の色鉛筆セットではお見かけしない、蛍光カラーも。とくにお気に入りなのが、呉須色と芥子色、サプライズレッドの3色。

 

※和田さんのペンケース。「色鉛筆の白って使いみちがないですよね」との取材陣の問いかけに、「けっこう使います」との返答。写真をよく見ると、白の色鉛筆に鉛筆ホルダーが。紙の色に応じて、白い紙の時は普通の白、きなり色の時はたまご色、と使い分けしているとのこと。
 
 
−−手帳、シャープペン、色鉛筆という愛用品によって、得られたものはなんですか?
 
和田 一つのことを、継続していく力ですかね。いずれも高級品ではなく、たとえなくしてしまっても代えがきくので、気軽に使えるし、使用感が好きなので、メモをとったり、日記をつけたり、こつこつと一つのことを続けることができたような気がしています。これまでの活動を振り返ると、小さな積み重なりが大きくなっていくんだなと感じます。すぐに何かの成果を出すことは苦手なので、これからもいろいろなことをこつこつと続けていけたらなと思っています。
 
 
プロフィール:
和田由里子(わだ・ゆりこ)
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、スイスバーゼル造形学校に2年在籍。平成21(2009)年から紙活字の制作を始める。平成28(2016)年4月から、「Paper Parade Printing」のプリンティングアーティストとして、紙活字作品製作やワークショップなどの活動をしている。
 
「Paper Parade Printing」 http://paperparade.tokyo/
 
撮影:服部希代野 編集:篠宮奈々子(DECO) 企画制作:國學院大學
 
 
 
 

 

 

 

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