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2007年度新司法試験合格者 清水 裕二さん

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2014年11月10日更新

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大学を卒業後、旅行会社に就職。営業職として5年間勤めました。仕事がハードだったせいか、法科大学院での生活をつらいと感じたことはほとんどありません。新司法試験までの3年強の間、ほぼ毎日朝9時から夜8時頃まで机に向かいました。むしろ、規則正しい生活を送れたと思っています。

大変だったのは、勉強するたびに増えていく膨大な情報をいかに整理するかという点。日々の勉強は、巨大なジグーソーパズルに一つずつ小さなピースをはめ込んでいくようなもの。全体の絵柄がわからない状態で勉強に取り組む入学当初は、戸惑いもありました。もっとも、そんな戸惑いや不安は、法科大学院の学習環境がやわらげてくれました。たとえば、先生と学生の距離が近いこと。3階の自習室からワンフロア降りると先生方の研究室があるという環境に加え、1学年50名程度のため、先生が学生の名前を覚えてくれていて、気軽に相談できる雰囲気がありましたね。

授業の中では、実際の事件を通じて生きた法を学ぶ「リーガルクリニック(上級)」が印象的。実務教育も重視する法科大学院らしい科目です。依頼者との面談、訴状や準備書面の作成、裁判傍聴などを体験しました。司法試験受験生の立場からは、リーガルクリニックのような実務的な科目の受講は、回り道のようにも感じます。しかし、新司法試験では実務を意識した問題も出題されました。授業を通じて実務を身近に感じ、実務をイメージできるようになっていたおかげで、余裕を持って取り組むことができたと思います。ですから、司法試験合格という短期的な目標に対しても、法曹となった後の実務を見据えた長期的な視野に立った場合にも、リーガルクリニックは有益で、受講して良かったと思います。

國學院大學法科大学院の教育は、まさに「正統派」と評するにふさわしい内容でした。学問としての法律と実務における法律、その両方をバランスよく学べるカリキュラムであったと実感しています。

私は、法曹になるために法科大学院に進みました。だから、新司法試験合格は、予定通りともいえる出来事。単なる通通点にすぎません。今後は司法修習に臨み、これまで学んだことをどんな形で社会に活かせるか問いかけていきます。

このページに対するお問い合せ先: 大学院事務課(法科大学院)

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