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日本の結婚式の変遷

五感体感、日本。~留学生の日本フィールドワーク~

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國學院大學神道文化学部教授 石井研士

2016年11月27日更新

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國學院大學で学ぶ留学生たちは、明治神宮を訪れました。そこで神前式を目にした留学生の疑問に、本学教員が回答します。

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Q.日本では、神社で結婚式を挙げることが少なく、教会で結婚式を挙げる人が多いのはなぜですか?なぜ以前より神社での結婚式は以前ほど行なわれなくなっているのですか?

A.「結婚式」の儀礼文化の変容によるものです

 日本人が結婚式を神社や教会で行うことが奇異に映るようですが、「宗教」をめぐる文化の相違が存在します。日本人にとって結婚式を教会で行うことは信仰の表明ではありません。教会式で結婚式を挙げている人のほとんどはキリスト教の信者ではありませんし、式の後に信者になるわけでもありません。

 日本で宗教者が介在する結婚式が行われようになったのは明治時代ですが、神前式が一般化したのは戦後の高度経済成長期です。当時、ホテルや専門式場で神前式の結婚式を挙げ、披露宴を行うことは人並みという中流意識の表れでした。数時間で終わる結婚式は、それまでの数日間にわたる結婚式と比べると、時間的経済的にもきわめて合理的でした。

 平成になる頃から、「家」と「家」の結びつきが強調される神前式は嫌われるようになり、個人と個人が愛情によって結ばれることを表現する儀礼としてキリスト教式が人気となりました。近年、結婚しても結婚式自体を行わない「ナシ婚」が増加しています。戦後の儀礼文化が変容している証左のひとつです。

 

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2016年11月28日付け、The Japan News掲載広告から

 

石井 研士

研究分野

宗教学、宗教社会学

論文

Faith-Based Organizations' Contributions to Society, Past and Present(2015/04/01)

「生き残る神社、生まれ変わる神社」(2015/04/01)

このページに対するお問い合せ先: 総合企画部広報課

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