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学校での新生活

子どもの○○できたよ!を聞き逃さない

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人間開発学部教育実践総合センター教授 小笠原優子

2019年6月13日更新

 本学では、令和2年度までFMヨコハマの番組『Lovely Day♡』にて、人間開発学部が提供するミニコーナー『SUKU SUKU SCHOOL』をお送りしていました。この番組は、人間開発学部の教員が、『子供が すくすく 育つ 』子育てワンポイントアドバイスを毎回紹介するもので、ここでは、今まで放送された内容をまとめたものを定期的に記事として配信しています。

 2019年度は小学校の行事に沿った内容で、4/1~5/13の7回を担当したのは教育実践総合センターの小笠原優子教授です。

 テーマは「学校での新生活」。その模様をお伝えします。

子どもの新しい出会いと経験を大切に

 4月は新しいことが始まる季節。親御さんにはこの時期、お子さんの新しい出会いや経験に、価値を見出してほしいと思います。

 小学校への入学では、「あいさつしなきゃだめ」「本が読めたほうがいい」等の子どもへの声かけが多くなり、お子さんよりも親御さんの方がその段差を大きくしている場合があります。実際は年が一つ上がっただけなので、そんなに心配する必要はありません。

 小学校のはじめの授業では学習や道具の使い方などルールを学ぶ一方、学校探検なども行います。これは自分でいろいろなことを見つける時間で、子どもたちはクリエイティブな発見をたくさんしてきます。この時、子どもたちが初めての経験の中で見つけてきたワクワクドキドキした話に興味をもって耳を傾けましょう。「それってどういうこと?」と会話を広げることで、学校でどんな時間を過ごしているのかもわかります。こんな親子の会話が「心配」ではなく「楽しみ」に変えていくのです。

子育ての成長サインを受け止め、見守る姿勢で

 これからお子さんは初めてのことをどんどん経験していきます。その中で「今日、○○ができたよ」という言葉を大事にしてほしいです。なぜならその後は「今度はこうしよう」という言葉につながるからです。そして、お子さんの「なんで」という言葉が多くなるのも大切なポイント。これは子どもたちが興味をもって、自分から考えようとしているタイミングなのです。新しい環境の中で、子どもがチャレンジしようとしている気持ち、つまり成長サインを言葉の中に見出しましょう。

 これらの成長サインを受け止めたら、がんばる姿をしっかりと見てあげてください。大切なことは見守る姿勢です。子どもの行動を一瞬待って、自分でどうするかを見守ります。

 なにか子どもに教えるときは「○○してはダメ」のような否定形を使わず、「こうなるとよくなる」とプラスイメージの言葉で伝えます。答えではなく答えをみつけるまでの方法を教えると、子どもたちが使える知識となっていきます。見守るというのは単にやらせっぱなしにするのではなく、子どもがどう考えて動いているのかを見てあげることです。

 新年度は親御さんも一緒に成長できる時期だと思って、楽しい新生活を過ごしていただきたいです。

 

 

 

 

小笠原 優子

研究分野

社会科教育

論文

「共育における学生の学びの実態と課題~地域と連携した学びの共同体づくりに向けてⅡ」(2014/02/01)

「共育における学生の学びの実態と課題~地域と連携した学びの共同体づくりに向けて」(2013/02/01)

このページに対するお問い合せ先: 広報課

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