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國學院大學創立140周年記念式典・記念講演を挙行(令和4(2022)年11月4日)

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2022年11月14日更新

 國學院大學は、令和4年11月4日に創立140周年を迎えました。これを記念しての式典が、彬子女王殿下の御台臨を仰ぎ、グランドプリンスホテル新高輪で正午から執り行われました。彬子女王殿下からは、國學院大学の歴史にふれつつ、「建学の精神が脈々と引き継がれ、現代社会においても“國學院らしさ”となっているように感じている。國學院大學とは米作りワークショップで学部の垣根を超えた多くの学生と接点がある。かつて父(寛仁親王)が、数ある大学の中でも、國學院、皇學館、学習院の3校は貴重な校風を有する大学である。伝統の3校が手を携えて我が国の発展のために努力して欲しいと語られたように、これからも日本を学び大切に思う人たちを育ててほしい」とのお言葉をたまわりました。

 記念式典ならびに講演会は感染症対策を施した環境で、来賓や招待者そして教職員ら約500人が参加。冒頭に國學院大學の前身である皇典講究所初代総裁の有栖川宮幟仁親王からたまわった「告諭」を針本正行学長が奉読。

 つづいて登壇した佐栁正三理事長は、告諭の一部を引用し、その趣旨にふれるとともに、「社会環境が目まぐるしく変わる中、法人として『伝統に立つ改革。そして未来へ』というテーマのもとで中期5か年計画を策定し、各設置校がそれぞれの将来像と教育に目標に向けて取り組んでいる。告諭の締めくくりの言葉にある『今より後、職員生徒此の意を体し、夙夜懈ること無く、本校の隆昌を永遠に期せよ』に立ち還って一致団結し、「オール國學院」の力で、更なる取り組みに向かって、これからも邁進していくと式辞を述べました。

 

 来賓による祝辞や祝電の紹介を経て40分ほどで式典が終了した後には、記念講演が行われました。記念講演には奈良国立博物館・館長の井上洋一さん(昭60修・93期博後史ほか)が登壇。講演「文化遺産と社会」が約1時間行われました。

 井上館長は講演の中で、世界では紛争による文化遺産の破壊が続いていることに触れ、「安定した平和に向けて走り続ける人々がいる一方、土地や人命が荒らされて貴重な文化財の破壊や略奪が行われている。そこに住む人々によって凝縮された文化遺産は重要な意味をもっており、復興に向けては経済的な支援だけでなく精神的な支柱が必要」と指摘。「伝統文化の理解と継承は、その土地に根付いた個性的な文化の見直しにつながり、他者と異なる価値観の共有をもたらす。世界の人々の心はもっとバリアフリーであるべきで、教育のあり方が問われている」と語りかけました。

 最後は、「文化財や歴史的建造物は人類の営みや歴史を教えてくれる。國學院大學はそうしたことを学べる素晴らしい学び舎である。自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」とのメッセージを贈って講演を締め括りました。

 

 

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