平成27年1月24日に行われた本学恒例の成人加冠式。
加冠式で奉仕した神道文化学部の学生さんがメッセージを寄せてくれました。
加冠式の次第を顧みながら、メッセージを紹介していきたいと思います。
「儀礼の『意識を変える力』『成長を促す力』を目の当たりにさせていただきました」(藤原さん)
本年の成人加冠式で、私は、「加冠の儀の介添え」「神殿への先導」「神殿奉告の儀の祓主」の諸役を奉仕させていただきました。
ご奉仕の間中、私は、石井研士学部長の「宗教学」の授業でのお言葉を噛みしめていました。
「人生の節目節日の儀礼を通じて、その人の意識そのものが変わっていくのです…」
本当に石井先生の仰った通りでした。
冠を着けると、新成人の表情が一変したように見えました。
加冠の儀を経ることによって、新成人の皆さんの表情は、きりりと引き締まった大人の顔へと変貌したのです。
私自身、伊勢の神宮で巫女として奉仕していた折、厳粛な成人儀礼を経験しました。今回の成人加冠式でも、あらためて、儀礼の「意識を変える力」「成長を促す力」を目の当たりにさせていただくことができました。
神道文化学部では、授業で学んだことを、実際の行事を通して体感する機会が数多くあります。四季折々・暮らしの節目ごとに、日本人が受け継いできた古式ゆかしい行事を、学部学生が担い手となって、共に創りあげていくのです。
私たちは、このようにして「建学の精神」である「神道のこころ」を会得し、伝統文化の神髄を受け継いでいます。
次回の成人加冠式でも、このような経験を、新成人の皆さんと共にしたいものと願っています。
「新成人となった皆さんへの『おめでとうございます』という気持ちを込めて舞いました」(中原さん)
本年の成人加冠式で、私は、浦安の舞を演舞させていただきました。
「天地(あめつち)の神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を」
…天と地のすべての神様にお祈りします。朝凪の波立たぬ海のように、世界が平和でありますように…
昭和天皇御製による神楽の歌詞です。
世界の平和を祈願する沢山の方々の思いを身に体しつつ、新成人となった皆さんへの「おめでとうございます」という気持ちを込めて舞いました。
舞は、左右の手の高さや、腰の落とし方、重心移動や、目線から手先まで、全てに意味があります。一つ一つ丁寧に舞わせていただきました。
本装束を着装しての裳さばきがとても難しかったのですが、御指導を賜りました御田村先生、支えてくださった多くの方々のお蔭で、無事に舞うことができました。心より感謝申し上げます。
新成人の皆さん。人は一人では生きていけません。先生方・友人・先輩・両親…。多くの方々が、皆さんを支えています。支えて下さる方々への感謝の気持ちを忘れずに、自らの夢に向かって一歩ずつ歩みを進めていってください。
新成人の皆さん、本当におめでとうございます。
武田副学部長からのメッセージ「成人加冠式を支えてくれた全ての学生諸君に、あらためて心からの『ありがとう』を申し上げます」
藤原さん、中原さんのメッセージ。成人加冠式に注いだ彼女らの「まごころ」が、ひしひしと伝わってきます。
新成人に寄せる「思い」。それは、優しいお姉さんが、可愛い弟や妹に寄せる思いと、どこか似通っているのではないでしょうか。
成人加冠式では、教員・学生・ご参列のご父兄の方々、心を一つにして新成人を祝福しました。
その祝福は、必ずや新成人の皆さんの「心の支え」として作用し、彼ら・彼女らの人生をしっかりと導いていくことでしょう。
成人加冠式で、ボンティアとして献身的に奉仕してくれた全ての学生諸君に、あらためて心からの「ありがとう」を申し上げたいと思います。