2023年6月20日更新
國學院大學図書館蔵 久我家『源氏物語』「胡蝶」
【日本文学科設置の趣旨・理念・目的】
國學院大學は、明治15年(1882)設立の皇典講究所が母体です。日本文学科は、その学問の伝統を踏まえつつ、古代から現代に至る広範囲の文学・言語・風俗習慣・儀礼などの研究を通して、日本文化を総合的・体系的に理解することを目的としています。それとともに、今に生きる私達にとっての文化創造の指針を得ることも目指しています。
この目的と目標の下に日本文学科は、日本文学専攻・日本語学専攻・伝承文学専攻の3専攻によって構成されます。
古代から近現代に至る各時代の主要な作品・作家に触れつつ、日本文学全体の流れをつかむとともに、個々の作品事例について深く研究を行います。それにより文学に現れた日本人の心情・意義・特質を明らかにすることを目標とします。
日本語の、古代から現代にわたる発音・文字・表記・文法・語彙・方言などについて、多様な形態で伝わる文献資料はもとより各種メディアや現代日本語の動態に至るまで広く対象として研究します。さらに、進路に応じて国語教育・日本語教育に必要な知識を学び、言語情報の処理能力を養い、日本語の有する法則的事実を明らかにすることを目標とします。
日本文化の総合的・体系的理解には、文字表現に加え、言葉や行為、感覚、さらに造形等によって受け継がれてきた伝承文化への認識が必要となります。具体的には昔話や伝説、儀礼、芸能、衣食住など多岐にわたる文化で、これらの実態や特質について民俗学や口承文芸学、民俗芸能学等の視点から学修、究明することを目標とします。
◎ それぞれの専攻に分かれるのは、2年次からです。1年次後期に専攻登録が行われるので、早めにどの専攻を選択するのかを決めておいてください。
◎ 3専攻のほかに、日本語教育学、国語教育学、書道、表現文化の4つの領域を設けています。3専攻のいずれかに属しつつ、各領域の科目を集中して履修することで、より高度な専門的知識を身につけ、教職に就くための力を養ったり、大学院への進学に繋げたりすることができます。
文学部日本文学科は、以下の能力を備えた人材を育成します。
A 知識・技能
(DP-A1)日本の文学・言語・文化について、正確に理解することができる。
(DP-A2)日本の文化的背景について、基礎的な知識を身につけることができる。
(DP-A3)日本の文学・言語・文化について、平易に伝えることができる。
B 思考力・判断力・表現力
(DP-B1)日本の文学・言語・文化について、研究テーマとなる学修課題を見出すことができる。
(DP-B2)上記の学修課題について、論理的・分析的に考察することができる。
(DP-B3)考察した結果について、平易かつ的確に表現することができる。
C 主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度
(DP-C1)日本の文学・言語・文化についての諸問題に常に関心を持ち、主体的に取り組むことができる。
(DP-C2)他者の意見を理解した上で、みずからの見解をまとめることができる。
(DP-C3)日本の文学・言語・文化についての知識を、他者と共有することができる。
以上の教育目標を達成するために設けられた授業科目を履修して所定の単位を修得し、かつ共通教育プログラムにおいて所定の単位を修得した者に、学位を授与します。
共通教育プログラムでは、ディプロマ・ポリシーに相当する「プログラム学修成果参照基準(RS:Reference Standard)」を以下のように定め、卒業要件36(人間開発学部26)単位で修得されるべき学修成果目標を明示する。
A 知識・技能
(RS-A1)建学の精神と神道精神を理解し、日本文化を説明できる。
(RS-A2)日本語を正確に読み、表現することができる。
(RS-A3)1つ以上の外国語を用いてコミュニケーションすることができる。
(RS-A4)コンピュータを活用して学修することができる。
B 思考力・判断力・表現力
(RS-B1)数値に基づいて思考し、論証することができる。
(RS-B2)客観的事実に基づいて論理的に思考し、説明することができる。
(RS-B3)俯瞰的視点から思考し、自己の学びを相対化することができる。
(RS-B4)社会のルールを理解することができる。
C 主体性を保持しつつ多様な人々と協働して学ぶ態度
(RS-C1)他者の価値観を尊重し、異文化を受容できる。
(RS-C2)協働して最適な解を導き出そうとした体験を持つ。
(RS-C3)主体性をもった市民としての協働意識、参加意識を身につける。
(RS-C4)身体的または精神的な負荷を意欲に転化することができる。
文学部日本文学科は、学位授与方針が示す教育目標を達成するため、下図に示すような教育課程を編成します。
科目群 |
卒業認定・学位授与方針(DP) |
各科目群の教育目標 |
|||||||||
知識・技能 |
思考力・判断力 ・表現力 |
主体性を保持しつつ 多様な人々と 協働して学ぶ態度 |
|||||||||
A1 |
A2 |
A3 |
B1 |
B2 |
B3 |
C1 |
C2 |
C3 |
|||
学科基幹科目 |
学科基礎科目 |
◎ |
○ |
|
○ |
|
|
|
|
|
専門的学修のための知識・技能を修得し、広い視野と教養を身につける。 |
専攻基礎科目 |
|
◎ |
○ |
|
○ |
|
|
|
|
||
専門基礎科目 |
◎ |
○ |
|
|
○ |
|
|
|
|
||
専攻演習科目 |
|
|
|
◎ |
|
○ |
○ |
|
|
||
専攻外演習科目 |
|
|
|
|
○ |
◎ |
|
○ |
|
||
展開科目 |
選択Ⅰ類 |
|
|
|
○ |
◎ |
|
|
|
○ |
学生が希望する専攻分野についての理解力や知見、実践力を養う。 |
選択Ⅱ類 |
|
|
|
◎ |
|
○ |
|
|
○ |
||
選択Ⅲ類 |
|
|
|
○ |
◎ |
|
○ |
|
|
||
選択Ⅳ類 |
|
|
|
|
|
◎ |
|
○ |
○ |
||
卒業論文 |
|
|
|
○ |
|
◎ |
|
○ |
|
これまでに修得した専門的な知識や技能を活かし、学修の集大成としてまとめる。 |
共通教育プログラムは、「プログラム学修成果参照基準」に定められた12の能力を身につけるために、下記の図表に示された4つの科目群(國學院科目群、汎用的スキル科目群、専門教養科目群、総合科目群)から構成される教育課程を設けている。各科目群の教育目標に応じて重点箇所を◎及び○で示す(◎:特に重点を置いている、○:重点を置いている)。なお、☆は履修方法による専門教養科目群固有の学修成果目標を示す。
科目群 | 学修成果参照基準(RS) | 各科目群の教育目標 | ||||||||||||
知識・技能 | 思考力・判断力・表現力 | 主体性を保持しつつ多様な人々と協働して学ぶ態度 | ||||||||||||
A1 | A2 | A3 | A4 | B1 | B2 | B3 | B4 | C1 | C2 | C3 | C4 | |||
國學院科目群 | 神道と文化 | ◎ | 國學院大學の建学の精神、学問的伝統に触れ、神道精神の本質と國學院大學が培ってきた日本研究の成果と学問的伝統を学び、日本文化への理解を深める。これを通じて日本人としての主体性、大学に対する帰属意識を涵養する。 | |||||||||||
國學院の学び | ◎ | |||||||||||||
日本文化を知る | ◎ | |||||||||||||
Japan Studies | ○ | ○ | ◎ | |||||||||||
汎用的スキル科目群 | 日本語 | ◎ | 大学における学修にとって基礎となる技能、グローバル環境で生きるのに必要な汎用的言語能力、数学的論理構成力、情報処理能力を身につけ、活用する能力を獲得する。 | |||||||||||
英語 | ◎ | ○ | ||||||||||||
数的推論 | ◎ | |||||||||||||
情報処理 | ◎ | |||||||||||||
専門教養科目群 | 人文学A | ○ | ◎ | ☆ | ○ | 学部専門科目の基礎部分を、他学部学生が「専門教養」として体系的に履修することにより、複眼的思考方法を身につけ、自己と自己が学ぶ学問を相対化できる。 | ||||||||
人文学B | ○ | ◎ | ☆ | ○ | ||||||||||
法学・政治学A | ☆ | ○ | ○ | ◎ | ||||||||||
法学・政治学B | ○ | ◎ | ☆ | ○ | ||||||||||
経済学A | ○ | ◎ | ☆ | |||||||||||
経済学B | ◎ | ☆ | ○ | |||||||||||
自然科学 | ○ | ◎ | ☆ | |||||||||||
総合科目群 | 導入科目 | ○ | ○ | ◎ | 学士課程教育の導入学修、異文化への理解を促す外国語学修、スポーツ・身体活動の理論と実践、学生から社会人への展望を得るキャリア学修を通じて、学士課程教育と社会的教養の基礎となる知を身につける。 | |||||||||
外国語 | ○ | ◎ | ||||||||||||
スポーツ科学 | ○ | ○ | ○ | |||||||||||
キャリア形成支援科目 | ○ | ○ | ◎ |
日本文学科では、以下のような学生を受け入れます。
◎求める人材、期待される入学者像
・日本の文学・言語・文化を研究したいという意欲を持ち、古典語を含む日本語と日本文化の基礎的な学力を備えている者。
・自ら問題を発見し、資料を収集・整理・分析して自分の考えをまとめ、文章で表現できる能力と姿勢を身につける意欲を持つ者。
・日本の文学・言語・文化の研究を通して新たな文化創造に参画し、社会に積極的に働きかけ貢献できる者。
◎入学者選考の観点
(AP1)国語(古文・漢文を含む)を中心に、日本文学科で学ぶ内容に対応する科目について、高等学校卒業程度の知識・技能を修得しているか。
(AP2)自らの知識・技能に基づいて問題を発見し、物事を論理的・客観的に考え整理・分析する力と、それを自らの言葉で表現する能力があるか。
(AP3)日本の文学・言語・文化の学修・研究に強い意欲を持ち、将来において社会に発信する主体となるために、積極的に学ぶ姿勢があるか。
※具体的な入試制度と観点との関連は別表の通りです。
◎入学までに身につけるべき教科・科目
入学までに「古典A」「古典B」「現代文A」「現代文B」およびそれに相当する教科を履修していることが望まれます。
入学制度 |
選考方法 |
AP1 |
AP2 |
AP3 |
本入学制度のねらい |
A日程・B日程 |
個別学力試験 |
◎ |
○ |
|
教科に関する試験で大学での学びに対応しうる学力を有しているかを確かめます。
|
V方式(I期・II期) |
大学入試センター試験 |
◎ |
○ |
|
|
公募制自己推薦(AO型)
|
レポート |
|
|
○ |
レポートで本学科への志向性を、筆記試験で大学の学びに対応しうる学力と能力を有しているかを、面接試験で基礎的な学力と進学への意欲があるかを確かめます。
|
筆記試験 |
◎ |
◎ |
|
||
面接試験 |
○ |
|
○ |
||
系列三高校推薦
|
調査書 |
◎ |
|
○ |
調査書とJeP学びのデータに基づいて、大学での学びに対応しうる学力を備えているか、進学への意欲があるかを確かめます。
|
JeP学びのデータ |
|
|
○ |
||
協定校推薦
|
調査書・志望理由書等 |
○ |
|
|
レポートで大学の講義を理解する能力を備えているかを、面接試験で基礎的な学力と進学への意欲があるかを確かめます。本学と協定を結んだ高等学校(協定校)の生徒のみを対象とします。
|
レポート |
|
○ |
|||
面接試験 |
○ |
|
○ |
||
指定校制推薦
|
筆記試験 |
○ |
|
|
筆記試験で大学での学びに対応しうる学力を有しているかを、面接試験で基礎的な学力と進学への意欲があるかを確かめます。
|
面接試験 |
○ |
|
◎ |
||
スポーツ推薦
|
調査書・志望理由書等 |
○ |
|
|
本学科での学修に関心があり、運動競技において活躍が期待される者を受け入れます。
|
小論文 |
|
○ |
|
||
面接試験 |
|
|
○ |
||
院友子弟等特別選考
|
志望理由書 |
|
|
○ |
志望理由書で本学科への志向性を、レポートで大学の講義を理解する能力を備えているかを、筆記試験で大学の学びに対応しうる学力と能力を有しているかを、面接試験で基礎的な学力と進学への意欲があるかを確かめます。
|
レポート |
|
◎ |
|
||
筆記試験 |
◎ |
◎ |
|
||
面接試験 |
○ |
|
○ |
||
社会人特別選考
|
筆記試験 |
◎ |
◎ |
|
筆記試験で大学での学びに対応しうる学力と能力を有しているかを、面接試験で基礎的な学力と進学への意欲があるかを確かめます。
|
面接試験 |
○ |
|
○ |
||
学士・一般編入学
|
専門科目学力試験 |
◎ |
|
|
専門科目学力試験で日本文学科での学びに対応しうる学力を有しているかを、面接試験で基礎的な学力と進学への意欲があるかを確かめます。
|
面接試験 |
○ |
|
○ |
||
外国人留学生
|
日本語小論文 |
◎ |
○ |
|
日本語小論文で日本文学科での学びに対応しうる学力および日本語運用能力を有しているかを、面接試験で進学への意欲があるかを確かめます。
|
面接試験 |
○ |
|
◎ |
このページに対するお問い合せ先: 文学部資料室
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