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子どもの性格について考えよう

SUKU SUKU SCHOOL(2月放送)

  • 人間開発学部
  • 健康体育学科
  • 初等教育学科
  • 子ども支援学科
  • 全ての方向け
  • 教育
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人間開発学部 教授 田村 学

2021年3月15日更新

本学では、令和2年度までFMヨコハマの番組『Lovely Day♡』にて、人間開発学部が提供するミニコーナー『SUKU SUKU SCHOOL』をお送りしていました。この番組は、人間開発学部の教員が、『子供が すくすく 育つ 』子育てワンポイントアドバイスを毎回紹介するもので、ここでは、今まで放送された内容をまとめたものを定期的に記事として配信しています。

性格を知る5つの要素を知る

 性格を分類する5つの要素「外向性」「情緒安定性」「開放性」「誠実性」「協調性」を知っておくと、子どもの理解に役立ちます。外向性は積極的にコミュニケーションを取ることができること。情緒安定性は物事に動じることなく常に情緒が安定しているかどうか。開放性はチャレンジ力や想像力が豊かであるか。誠実性は責任感、粘り強さがあるか。協調性は周りの人と協力できるかどうか。これらは先天的なものではなく、子どもが育つ環境の中で育まれます。「子は親の背中をみて育つ」といわれるように、とりわけ親御さんの存在が大きく影響しています。

 

マシュマロ・テスト 

 アメリカの心理テストで「マシュマロ・テスト」という子どもの自制心と将来の社会的成果の関連性を調査したものがあります。小さな子どもの目の前にマシュマロを置き、食べずに我慢できるかどうかという実験です。我慢できた子は、将来大きな成功を得ていたという結果がでました。注目したいのは、我慢できた子がしていた行動です。ただ我慢するのではなく、気持ちをそらすとか、鼻歌を歌うなど、どうしたら我慢できるのか工夫していました。我慢できる力をつけるには、我慢するための引き出しがたくさん持てるように様々な経験を積むことや、できた時に褒められた、という成功体験を感じることなど、複合的な要素が必要だそうです。 

非認知能力

 近年話題になっているこの力は、わかりやすく言うとテストでは測れない生きる上で大事な力のことです。粘り強さや、協調性などですね。これはどういう環境で育ってきたかが大きく影響しています。ただし、気をつけなくてはいけないのは、この特性には二面性があるということです。例えば協調性をもってもらおうと、親御さんはどうしても周りと仲良くしてねと言いがちです。お子さんが一人で別のことをしていると心配になりますが、それは個性とも言えます。無理に行動を抑止してしまうと、一人でもやり続ける力や人と違うことに挑戦しようとする気持ちを損なってしまいます。小さな頃は「自己中心性」が大きな特徴なので、見守るという姿勢で成長に合わせて、適宜その子にあった良い面を伸ばしてあげれば良いと思います。

 

 

成長型マインドセット

 小さなころに身につけたい思考の癖に「成長型マインドセット」があります。簡単にいうと「思い込み」です。目の前に問題がある時、失敗を恐れて尻込みしてしまうのと、自分ならできると前向きに取り組めるかどうかは人生において重要なことです。この思考の癖づけは、日々の子育ての中で身につけることができます。ポイントは親御さんが結果でなくそのプロセスを褒めてあげることです。すると、お子さんは自分の能力や可能性を感じることができ、「よし、自分はいけるぞ!」という気持ちが育ちます。皆がそのようなマインドをもてるようになると、困難があっても周りと協力をして乗り越えていこうという前向きな社会が構築されるのではないでしょうか。

 

番組情報

FMヨコハマ Lovely Day♡ 
番組内ミニコーナー『SUKU SUKU SCHOOL』

毎週月曜 11:20~   周波数 FM 84.7

https://www.fmyokohama.co.jp/pc/program/LovelyDay

 

 

このページに対するお問い合せ先: 総合企画部広報課

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