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SNS発信 「意見」と「中傷」は違う

「Z世代」とインターネット〈中〉

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ネット教育アナリスト 尾花紀子

2020年7月1日更新

 物心がついたときからネット環境が整い、会員制交流サイト(SNS)で世界とつながる日常がある「ジェネレーションZ(Z世代)」の現役学生と、オンラインを通じた意思や情報のより良い伝達を学ぶ「『Z世代』とインターネット」。今回は、SNSとの上手な付き合い方について、ネット教育アナリスト、尾花紀子さんから学生に向けたアドバイスをいただきました。

 自分の個性汚すことにならない発信を

  SNSや検索エンジンを利用すればするほど、次の現象による情報の偏りが起きがちです。1つは「エコーチェンバー」。これは、自分と似たような考えや感覚を持つ人ばかりが集まるようになってしまう傾向を指します。もう1つが「フィルターバブル」。こちらは、自分の趣味嗜好(しこう)やよく見る情報の傾向から遠いものが自動的に弾かれるようになってしまう現象のことです。

 この2つの現象によって見えないカスタマイズが繰り返されているネット環境に慣れてしまうと、ネットにはフェイク情報や怪しい情報があふれていることを認識している世代でも、トラブルに巻き込まれてしまいます。ですから、日頃から多様な情報に接するように心掛け、再投稿や拡散をする前に、次の行動を忘れないでください。

  •  他の情報と比較してみる(ネットだけでなく紙媒体も活用)
  •  情報の発信源を確認する(発信者が分かればその人の信頼性もチェック)
  • いつ頃の情報か確認する(自分にとって都合がよい古い情報を持ち出す人も多い)
  • 一次情報を探し確認する(伝言ゲームのように変わっていることも)

 また、世界中の人が利用するSNSで、誹謗(ひぼう)中傷を認める規約を掲げているものは皆無。自ら発信する際も「批判意見」と「誹謗中傷」の違いを常に意識して、自分の個性を汚すことにならないよう心掛けましょう。=続く


尾花紀子(おばな・のりこ) 昭和59年、日本アイ・ビー・エム入社。人材育成、プロバイダー事業、教育ソフト監修などを手掛け、平成17年フリーに。同時に「ネット教育アナリスト」として活動を開始。インターネット教育の専門家として、行政機関などの委員を務める傍ら、教育・PTA団体や学校からの講演依頼も多い。現在、内閣府 「青少年のインターネット利用環境実態調査 企画分析会議」 委員、総務省 「青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース」 委員、安心ネットづくり促進協議会 「普及啓発広報委員会」 副委員長など。共著に『子どもといっしょに安心インターネット』(全3巻、岩波書店)

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