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10年ぶりの1部リーグ優勝へ

悲願の「関東大学リーグ昇格」も射程に

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蹴球部 佐藤大介主将(DF・経4)、山本アマディン副将(FW・健体4)、比留間公祐副将(MF・経4)

2019年9月21日更新

 東京都大学サッカー連盟1部(全10チーム)に所属する本学蹴球部が、今季リーグ戦で前期1位(6勝2敗1分け)となる好成績を収めた。現在、後期の戦いのまっただ中だが、ここ最近のシーズンではリーグ優勝に最も近づいている。今季優勝できれば平成21年度以来、10年ぶりとなり、「関東大学リーグ昇格」も射程に入る。本学蹴球部の創部は大正14(1925)年。当時は蹴球部を有する大学は数少なく、本学蹴球部は日本サッカー界の発展とともに歩んできた長い伝統を誇る。悲願を成就させようと奮戦する本学蹴球部を代表し、佐藤大介主将(DF・経4)と山本アマディン(FW・健体4)、比留間公祐(MF・経4)の両副将に意気込みを聞いた。

左から山本副将、佐藤主将、比留間副将

選手ミーティングが奏功

――前期1位という成績に対する感想は
佐藤主将(以下、佐藤) 私たちの代が入学して以降のリーグ戦だけを振り返ってみても、残留争いのための戦い方、言い換えると「いかに負けないか」に重きを置かざるを得ない状況が続いてきました。それだけに、これまでの本学蹴球部ではあまり想像できないような世界にたどり着いたという感じです。

山本副将(以下、山本) 「関東大学リーグ昇格」という目標の中で、首位で折り返せたのはとてもいい出来だったと思います。

比留間副将(以下、比留間) この4年間で首位に立てたのは初めてのことで、素直にうれしいです。

――前期1位の要因は

佐藤 今年度の新入部員に即戦力が多く、チーム全体としてポジション争いが激しくなったことが大きく影響しています。以前は1年生が開幕戦から出場することはほとんどなかったのですが、上級生といえどもふだんの練習から死にものぐるいで臨まないとスタメンに入れないという厳しい環境になりました。これにより練習に活気が出て、組織力も上がり、結果として前期を首位で折り返せたのだと考えています。

佐藤主将

山本 今年から始めた選手ミーティングが良い方向に働いています。特に全学年で構成するトップチームのミーティングでは、1、2年生も積極的に発言することができます。ミーティングを定期的に行い、学年を問わず意見を出せることで、選手間の意思疎通が向上したと思います。

比留間 以前は個人プレーにはしったり、練習中の言い争いがエスカレートしてしまったりするケースが見受けられましたが、選手ミーティングを行うようになってからは、チームに団結力が出てきたと感じています。

上位チームからも勝ち点を

――前期から見えてきた課題は

佐藤 勝ち点を上位チームから取れないケースもありました。前向きに捉えれば下位チームから勝ち点を積み上げたからこそ1位になれたといえるわけですから、後期は上位チームからも勝ち点をしっかりと拾いながら、徐々に積み上げることが大切です。

山本 好結果による慢心もチームに見られました。どこかで気が抜けてしまい頑張りきれなかった試合もありましたから、後期は修正していきたいです。

比留間 自分たちがリードしていながら失点する試合もありました。試合の終わらせ方としては少し甘い部分が出たともいえます。この克服は後期の課題です。

――後期の目標は

佐藤 チームとして後期20得点以上を掲げています。前期は全9試合のうち8試合で失点したとはいえ、いずれも最小限の1失点に抑えることができ、ディフェンス(守備)陣は後期につながる結果を出したと思います。逆に、オフェンス(攻撃)陣の奮闘を後期には期待しているところです。個人的には、センターバックとしてディフェンスラインを統率することや失点をゼロに抑えることを目指しています。主将としても、後輩たちには関東大学リーグという素晴らしい環境の中でプレーしてほしいと願っていますから、「関東大学リーグ昇格」という結果を後輩たちに残してあげたいです。

山本 しっかりと点を決めて勝利に貢献することが自分の役割だと思っています。そのためにも、シュートの際の足の振り方を小さくし、シュートまでの時間を短くすることを意識しています。副将としては、自分なりの姿で部員を引っ張っていきたいです。

比留間 個人としては、前期5得点以上を目標に掲げておきながら、1得点で終わってしまいました。後期はもっと貪欲にならないといけないと考え、練習や試合の中でシュートを決めきることを意識しています。前・後期で計2ケタ得点が個人としての今季の当初目標でしたから、巻き返します。

プロ入り目指し「結果を」

――4年生にとって今季は学生選手生活の集大成となります。卒業後の進路はそれぞれ異なるでしょう。どのような思いで臨んでいますか

佐藤 卒業後は保険会社に就職します。本格的なサッカー活動は大学でいったん区切りをつけ、卒業後は趣味としてやっていきたいと考えています。私がサッカーを始めたのは幼稚園児の頃でした。それ以来、両親は試合のたびに応援にきてくれています。主将として成長した姿を見てもらうとともに、「関東大学リーグ昇格」を果たすことで、熱心な両親に恩返しをしたいです。

山本 私はプロ志望です。一日一日を無駄にしないよう、しっかりと考えながら一つ一つのプレーに臨んでいます。プロ選手を目指す理由は、サッカーを続けたいという気持ちが強く、続けるのであれば、なるべく高いレベルで挑戦したいと考えたからです。

山本副将

比留間 私もプロ選手を目指していますから、目に見える結果を求めて臨んでいます。一般企業の説明会に参加したこともありましたが、「今、したいことは何だろう」と考えたときにサッカーをもっと続けたいという気持ちが強いことに気づきました。続けるなら、やはり強いチームで上を目指したいと考えたのが、プロ選手を目指す理由です。

伝統の記憶に残れる自分に

――大学サッカーを通じ、自身が成長したと感じることは

佐藤 主将という立場になり、周りの選手を見渡したり気遣ったりする力が身についたと感じます。部員それぞれから意見をもらった上で監督やコーチに伝えるという橋渡しのような役割を意識しながら務めていることが影響しているのかもしれません。

山本 考え方や精神面での変化が大きいと感じています。1、2年生の頃は試合に出させてもらっても自信があんまりなく、疑心暗鬼になりながらプレーしていました。それが昨年あたりから、試合中にミスしても余計なことは考えず、自分のプレーに自信を持って取り組み、反省は試合後にすることができるようになりました。進路について具体的に考えるようになり、サッカーを続けたいという気持ちを強く意識するようになったのが、きっかけだと思います。

比留間 学年が上がるごとに責任感が身についてきたと思います。特に副将になってからは、みんなを引っ張りながら主将を支えるんだと意識するようになり、練習や試合では責任感をプレーで示すよう努めています。

比留間副将

――本学蹴球部の一員としての誇りとは

佐藤 伝統のあるチームの主将として、継承の大切さを感じています。自分もその伝統の中で記憶、記録となれるよう何かを残せていけたら、うれしいです。

山本 夏恒例の(蹴球部のOBが神職として奉仕する)三峯神社(埼玉県秩父市)での合宿に参加できたことです。アップダウンの激しい山道で走り込んだり、滝に打たれて禊をしたりして、肉体的にかなりきついのですが、伝統を肌で感じることができました。

比留間 同じく三峯合宿を経験できたことです。人生で初めての貴重な体験をいくつもさせていただきました。

――リーグ戦後期、そして4年間の集大成に向けた抱負を

佐藤 チームに慢心があれば、順位を落とす原因となります。「チャレンジャー精神を忘れずに」と選手には常に伝えてきました。主将という立場を自覚し、選手に的確な指示を出すことや選手の士気を高めることを率先して行い、後期を戦い抜きたいと思います。そして、4年間お世話になってきた監督や、幼い頃から応援してくれている両親に、成長した姿を見せたいです。

山本 1部優勝に向けて逆算し、どのように一日一日の練習に取り組むかを考えながら進みたいです。学生としての選手生活は今季が最後になります。プロ志望として、今から「見られている」ことを意識しながらプレーに臨んでいます。

比留間 チームの目標である「関東大学リーグ昇格」を達成するために4年間やってきました。今季はその4年間の中で目標に一番近づけていると思うので、何としても昇格を実現させたいです。そして、個人的にも目に見える結果を出し、プロ選手という次のステップにつなげたいです。

 

 

 

 

このページに対するお問い合せ先: 広報課

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