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親子の距離を縮めて叱ろうー心構えと方法を学ぶー

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人間開発学部学部長 新富康央

2015年3月1日更新

子どもの褒め方と叱り方、とりわけ叱り方が難しいと子育てをされているみなさんは思っているのではないでしょうか。今月は、幼児にも小学生にも活用できる叱り方「ハンバーガー方式」と叱るときの心構え「コップの原理」をお伝えします。叱り方のコツを学び、親の言いたいことを効果的に子どもに伝えましょう。

ハンバーガーをイメージしてみてください。上下がパンで包み込まれており、ハンバーグが中にあります。真ん中の具の部分を親として叱りたい内容とし、それを上下のパンで包むという方法です。まず、下のパンの部分。これは良いところを見つけて褒めてやることです。これだけで子どもは聴く気持ちになります。次に具の部分。「でもね、こうしておけばよかった」と叱りたい中身を乗せます。しかし、そのままではマイナスのラベルを貼ることになり、子どもの元気がなくなります。そこで、上のパンが必要になるのです。上のパンの役割は、「これができたら、こんなに良いことが待っているよ」と夢や希望を与えることです。叱る内容を真ん中に包み、下に受け入れる気持ちのパンを、上にやる気を起こさせるパンで包み込む、これが「ハンバーガー方式」の叱かり方です。

ただ単に叱るだけでは、親子の距離はどんどん広がってしまいます。距離を縮めて叱るには「コップの原理」が有効です。水がいっぱいのコップに、水を注ぐことはこぼれてしまって難しい。「どうしてできないの」と親の思いでいっぱいのコップになると、子どものコップもそれに反応して、「うるさい、うざい、何も分かっていないくせに」と子どもの言い分でいっぱいになってしまいます。これでは親の気持ちを子どもに注ぐことはできません。

親子関係を密にするため、距離を縮めるために、まずは子どもの言い分を「受容」、受け入れてあげてください。「そうしたくないのね」と言うだけで距離が近くなります。次に、子どもの気持ちを代弁しましょう。気持ちを明確化することで、反発しようと思っていた子どもの気持ちに大きな変化が生まれます。そこで、すかさず「でもね」と親の言いたいことを主張し、指示します。この3つのステップを踏む「コップの原理」で親の言いたいことを伝えると、子どもは親の気持ちをくみ取ってくれるようになります。

叱り方のコツは、叱りっぱなしにしないこと。重要なのはまず、子どもを受け入れてあげることです。そのあとに、親の言いたいこと、叱りたいことを伝えましょう。そして最後は必ず希望を持たせてあげることがポイントです。「ハンバーガー方式」で上手に子どもを叱ってあげましょう

 

 

 

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