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幼児期に、後伸びする力を育てよう

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人間開発学部子ども支援学科教授 神長美津子

2015年7月1日更新

幼児期の子どもは、いろいろな可能性をもっています。お子さんのもっている良さや可能性を見極めながら、「後伸びする力」を育てていきましょう。そのためには、子どもが信頼を寄せている大人のかかわり方が重要です。かかわり方しだいで、子どもの中に、「後伸びする力」が蓄えられていきますが、反対に、後伸びする芽を摘んでしまうこともあります。

子どもが興味をもつ、あるいは何かできるようになったとき、どんなかかわり方をしていますか。つい、「今、できること」が、もっとできるようになるとよいと思い、一生懸命教えたくなってしまうことはないでしょうか。たとえば、子どもが自分の名前や友達の名前の文字に興味をもち、読んだり書いたりしていると、もっと教えたくなってしまい、だんだんエスカレートしてしまうなどです。その結果、子どものもつ興味や関心を引き出すつもりが、その芽を摘んでしまうこともあります。子どもの興味や関心に寄り添いつつ、後々、子どもが本来もっている力が発揮できるようにすることが大切なのです。

「後伸びする力」には、さまざまな力が考えられますが、具体的にはどんな力でしょうか。

一つ目は、子どもの「自立しようとする心」です。たとえば、一人でできることが増えてきた2、3歳頃の子どもは、スモックを着る時も「わたしがやる!」と言い張って一人でやろうとします。実際には、ボタンがズレたりして、うまくできないことも多々ありますが、とにかく、できるようになった自分の力を試そうとする気持ちにあふれています。こうした気持ちが、「自立しようとする心」につながり、「後伸びする力」となっていきます。

二つ目は、「生きる世界を探求する目」を育てていくことです。子どもは好奇心旺盛で、いつも身の回りのことに興味をもち、不思議に思ったことを「なぜ?」「どうして?」と尋ねてきます。こうした環境を探索する姿そのものが、「生きる世界を探求する目」につながっています。

三つ目は、「人とのかかわりの中で、味わう葛藤の体験」です。この時期は友達との遊びの中で、互いに主張を譲らず、けんかになることがしばしばあります。大人が上手にかかわることで、対立しながらも、「この子と一緒に遊ぶために、どうしたらよいか」と、子どもなりに考えることができるようになってきます。まさに、葛藤や挫折の体験が、人間関係を学ぶ機会となっていくのです。

幼児期には、このような「後伸びする力」となる心情、意欲、態度を大切に育てていきたいものです。

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