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「わが子らしさ」を見つけよう

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人間開発学部子ども支援学科教授 神長美津子

2015年8月1日更新

お子さんが、保育園・幼稚園に入って集団生活が始まると、気になることは周りの子どもたちと比べた「わが子の姿」です。一人で遊んでいたり、のんびりマイペースだったりすると「大丈夫かしら」という不安感だけが増大することもあるでしょう。

しかし、幼児期に大事なことは「○○ができない」と決めつけることではなく、一人一人のもっている「良さ」や「可能性」を伸ばしていくことです。大事なのは、他の子と比べることではなく、「わが子らしさ」を見つけていくことです。「うちの子はいつも一人で遊んでいる」ではなく、「結構一人で楽しんでいるときがある」など、その子の視点に沿った理解が必要なのです。極端な言い方ですが、子どもはみんな問題児と思っています。何かができても何かができないというデコボコの状態です。一人一人違っていますが、それぞれにこだわりをもって生きています。そのこだわりがその子の中で生きるエネルギーになり、健やかな発達が促されていくのです。私たち大人ができることは「わが子らしさ」を見つけ、温かなまなざしをもって「わが子らしさ」と付き合っていくことです。

また、健康な心と体の発達のためには生活のリズムを整えることも重要です。幼稚園で遊んでいるときに、いつになく集中力がなかったり、イライラしている様子が気になり、保護者に伝えると、「夜遅くまで起きていて…」という話をよく聞きました。「生活のリズム」は「活動への意欲」や「集中力」と深くかかわっています。ただし、幼児はその時々を精いっぱい生きていますから、自分で「生活のリズム」を整えていくことはできません。そのリズムは、生活を共にする大人に深く影響をうけますので、私たち大人の責任は大きいのです。

睡眠時間の確保と食事の習慣、戸外遊びなどの「動的な活動」と「静的な活動」のバランス等を整えて、メリハリのある一日を過ごし、子どものなかに「生活のリズム」を定着させていくことが大切です。ぜひ、私たち大人自身の一日の生活を見直しながら、子どもの生活リズムを整えていきましょう。

他の子と比べるばかりではなく、「わが子らしさ」を見つけ、認めることがその子の可能性を引き出していきます。ぜひ、「わが子らしさ」を見つけてあげてください。

 

 

 

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