ARTICLE

マイナーゆえの苦労をバネに世界舞台を経験

ローラーホッケー日本代表3人に聞く

  • 在学生
  • 受験生
  • 卒業生
  • クラブ・サークル
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ローラーホッケー部 石川友望(初教4)、国分希海(子支4)、大津拓真(健体3)

2019年1月23日更新

 「ローラーホッケー」という競技を知っているだろうか-。 4輪のローラースケートを履き、木製のスティックを使って「パック」と呼ばれるゴム製ボールを相手ゴールに入れて得点を競うスポーツで、国内での認知度は決して高いとはいえないが、欧州では「リンクホッケー」とも呼ばれ、プロリーグも存在するほど盛んな競技の一つだ。國學院大学ローラーホッケー部は、昨年の第60回全日本学生選手権大会(インカレ)で男子は3位、女子は優勝という好成績を収めるなど男女ともに国内トップクラスの実力を有するチームとして活躍している。その中でも、日本代表として世界の舞台で戦った経験を持つ石川友望(初教4)、国分希海(子支4)、大津拓真(健体3)の3選手に話を聞いた。

_2180410

社会人と競い、プレー学ぶ

――ローラーホッケーとの出合いは

石川選手 兄の影響で小学生の頃にアイスホッケーを始め、今もプレーしています。小学校と中学校の部活動ではフィールドホッケーをしていました。故郷の栃木県日光市にはアイスホッケーのプロチームがあり、ホッケー競技は幼い頃から身近なスポーツでした。國學院大学にローラーホッケー部があるというのは高校生の頃から知っていて、「進学したら必ず入部しよう」と決めていました。

国分選手 小学校では水泳、中学・高校ではソフトボールをしていたので、ローラーホッケーは大学で初めて知りました。大学でも体育部会に入りたいという思いがあり、いろいろな部会を見学する中で、ローラーホッケーの体験がとても楽しくて入部しました。

大津選手 小・中学校で軟式野球、高校ではハンドボールを経験しました。高校最後の大会は不完全燃焼で終わってしまったので、大学でも体育部会に入るなら本気で取り組み、高校時代の悔しさを晴らしたいと思っていたところ、友人からローラーホッケー部の体験に誘われました。初めてのローラースケートは全くうまく滑ることができず、負けず嫌いの性格に火がついたのがきっかけです。

――日本代表を目指したきっかけは

国分選手 入部を勧誘された際に、「日本代表になれるチャンスがあるよ」と言われた先輩の言葉がきっかけです。

石川選手 新入生の頃、勧誘のビラで日本代表を目指せるというのを知り、「なりたい」というよりも「必ずなる!」という気持ちになりました。

大津選手 自分が1年生のとき、日本代表に招集された先輩がいたので、その頃から意識はしていました。大学から競技を初めて日本代表になれるというのは、この競技の魅力の一つだと思います。ただし、道具はもちろん、日本代表としての活動費や旅費のほとんどが自己負担ですから、マイナースポーツならではの厳しさもあります。学生ですから、皆、アルバイトをしながら頑張っています。

_2180129

――日本代表に選出されるために努力したことは

国分選手 ローラーホッケーは社会人と戦う大会も多く、自分にはもっと技術が必要だということを実感していたので、社会人チームの練習に積極的に参加させてもらいました。社会人のプレーヤーは経験豊富なので、攻守の方法、プレースタイルなどの面で学ばせてもらうことが多いです。

石川選手 個人のスキルで見ると、社会人と学生の差はあまり感じませんが、「この場面ではこう動く」というとっさの判断は、社会人のほうが格段に上だと思います。

大津選手 体力やスピードの面では学生が勝っている場合が多いですが、社会人は頭を使ったプレーが素晴らしいので、そういう選手たちと互角に戦えるようになろうと心がけました

国際大会で感じた力の差

――日本代表として参加した大会は

石川選手 私と国分は、平成29年8~9月に中国・南京で行われた第1回ワールドローラーゲームズ(WRG)に日本代表として初めて参加し、昨年9月に韓国・南原で開催された第18回アジア選手権が代表として2回目の大会でした。WRGは、ローラースケートを履いてアイススケートのフィギュアのように技術と芸術性を競うアーティスティックやタイムを競うスピードなどローラースポーツの全競技が集まる大会です。日本代表女子はインド、英国を相手に全6試合を戦いましたが、1勝もできませんでした。同じスポーツをしているとは思えないほどの力量の差があったと思います。日本代表は体格が小柄な分、スピードを出せたり小回りがきいたりするところが持ち味ですが、それが通用せず、格の違いを痛感しました。一方で、個人的には通算3得点を決めることができ、自分にも世界で通用する部分があるのだと、自信を得られました。

国分選手 WRGは隔年で行われ、第2回は今年、ローラーホッケーの本場であるスペイン・バルセロナで開催されます。この大会に出場するためにも、昨年のアジア選手権で良い成績を残す必要がありました。アジア選手権では、日本、インド、中国の3チーム中2位という結果でしたが、WRGのときと同じく、インドに勝つことができなかったのが悔しかったですね。日本代表の中には経験豊かな社会人も多く、私はインド戦にほとんど出場できず、それもとても悔しかったです。

石川選手 アジア選手権はWRGよりも手応えを感じられませんでした。WRG後は、アイスホッケーの経験も生かしてスティックワークやパックを操りながら相手選手を突破するハンドリングを極め、パス、トラップ、シュートなど基礎的な部分のレベルを上げようと取り組んできましたが、アジア選手権のインド戦では1得点もできませんでした。頑張ってきたことが通用せず、とても悔しくて泣いてしまいました。

_2180194

 

大津選手 僕は、昨年のアジア選手権が初招集でした。日本代表として多くの社会人と練習する中で、学ぶことはとても多かったです。大会では、7チーム中3位でしたが、僕自身はあまり出場機会がなかったので、銅メダルのうれしさよりも悔しさのほうが大きかったです。このときの日本代表の中で僕が唯一の学生だったことは自信になりましたが、社会人や世界の選手との間にはまだまだ力の差があると感じました。ですから、練習時間外にも外国人選手がプレーしている動画を見たり、社会人の動きをまねてみたりする機会を増やし、新たな技術を身につけるようにしています。僕は速攻が得意なので、スピード感や勢いなど学生ならではの強みを生かしたプレーも、もっと磨いていきたいと思っています。

――世界の舞台を経験した後、女子はインカレで優勝。何か変化が

国分選手 海外選手は「バッティング」という遠くからのシュートを次々に打ってきます。私も、ソフトボールの経験からパワーには自信があるので、そういう強みを身につけ、苦手な守備をもっと強化するというのがインカレまでの課題でした。また、自分がぐいぐい攻めるのも大切ですが、しっかりと周りを見ることも心がけました。インカレでは、味方がパックを持っているときはパスコースに出たり、守備についたり、周囲を見ながら落ち着いてプレーするよう努めました。

石川選手 日本代表の活動が終わってからは、國學院大学ローラーホッケー部女子のキャプテンとして、選手一人一人の弱点をしっかり見て、チームとしてどのように攻めて守るかを考える時間を増やしました。國學院の女子はインカレでの優勝は未経験だったので、第60回という節目の大会での優勝は大きな目標でした。私たちにはコーチがいないので、練習メニューや試合に出るメンバーも全て、自分たちで決めています。大変なこともありましたが、それを乗り越えての優勝は素直にうれしかったです。

_2180444

出会えた仲間は財産

――大津選手は学生最後の年度に

大津選手 第2回WRGの代表選手に選ばれ、社会人チームも参加する全国大会である全日本ローラーホッケー選手権大会で優勝することが目標です。個々のスキルも大事ですが、社会人に競り勝つためにはチームプレーが必要です。パックを持っていないときの動きやパス回しは、頭でよく考える必要があると思っています。高校時代のハンドボールも同じようにチーム競技で、周りの状況を見ながら頭を使ってプレーするというスタイルだったので、その経験は生きていると感じますし、日本代表として社会人選手とともに練習し、プレーした中で学んだことも取り入れながら、体力、スピード、学生ならではのアイデアといった國學院らしさを伸ばしていきたいです。最後の年度は全ての試合に勝って、笑顔で終えたいです。

――石川、国分の両選手にとって4年間の学生生活でのローラーホッケーはどんな存在に

国分選手 4年間の部活動は楽しいことばかりではなく、悔しいこと、つらいこと、頭にくることもたくさんありましたが、そういうことを乗り越えてきたからこそ、部員同士の絆が深まり、大切に思い合える友達ができたと思っています。そんな仲間と出会えたことは、かけがえのない財産です。

石川選手 4年間の部活動は「青春」そのものでした。アルバイトをして、お金を貯めて、旅行に行って…ということはできませんでしたが、最後のインカレを優勝という形で終えることができたし、学生生活をローラーホッケー部に捧げてきて本当によかったです。日本代表という経験を通して、目標を高く持つことができるようにもなりました。この競技ではまだやり残したことがありますし、また日本代表としてプレーしたいので、卒業後はクラブチームに所属してローラーホッケーを続けます。

_2180320

このページに対するお問い合せ先: 広報課

MENU