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神道文化学部新任教員のご紹介(シッケタンツ助教)

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2018年10月11日更新

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この秋、神道文化学部の専任スタッフに加わったエリック・シッケタンツ(Erik Schicketanz)助教。研究の関心や今後の抱負などを紹介します。

―着任してしばらく経ちましたが、学生の雰囲気などについて、どう感じましたか?
授業内容に積極的に反応する学生がいてうれしいです。教えている「世界宗教文化論II」では、社会の中の宗教のあり方に関心を持つ学生の反応が印象に残りました。「仏教文化研究II」でも、こちらから質問したときに一生懸命答えようとする学生がいました。
―授業は順調に進んでいますか?
「90分という時間の枠で、日本語で教えること」に、もっと慣れていきたいと思います。
―ご出身はどこですか?
ドイツ西部のベルギーやオランダ国境に近いアーヘンです。中世神聖ローマ帝国の皇帝たちが戴冠した地です。
―もともとはどのような研究をしていましたか?
ケルン大学で日本のことについて研究をはじめ、その後ロンドン大学東洋アフリカ学学院(SOAS)で、近代日中仏教者、具体的には日本の仏教者の中国での布教、あるいは中国側の人物の日本での活動を通じて、近代日本仏教は近代中国仏教の形成にどのような影響を与えたか、調査してきました。その間来日し、東京大学にも籍を置いていました。その成果は『堕落と復興の近代中国仏教』(法蔵館)にまとめています。
―本学の日本文化研究所にもいましたよね?
はい。2005年(平成17年)から3年間、『神道事典』(弘文堂)の英訳プロジェクトに参加していました。
―現在はどのような研究をしているのですか?赴任直前まで台湾にいましたが・・・
1930年代の中国華北地域での宗教結社に注目し、関係する政治家・軍人・財界人の動向を調査しています。時間はかかりますが、政治・社会に宗教が大きな影響を与えた事例として紹介できると思います。台湾に滞在していたのはその研究のためで、大陸でも資料調査や共同研究をしています。
―自身の研究成果も含め、今後の授業で学生にどういったことを教えたいですか?
グローバルな視点から見た宗教のあり方を示していければと考えています。国境を越えた宗教の接触は多様な形で政治思想と関係します。そうした多様性を学生には知ってもらいたいです。自分の知っている宗教、そして社会との共通性と違い。それを学ぶと視野は広がります。大きな視野から問題を解決する。そうした能力を持った学生を育てることが、この学部での私の務めだと思っています。

(聞き手 加瀬直弥)

これからのシッケタンツ助教の研究教育にご期待ください。

このページに対するお問い合せ先: 神道文化学部

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