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神道文化学部 教員新刊紹介(茂木貞純教授・星野光樹専任講師)

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加瀬 直弥

2018年7月17日更新

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 神道文化学部1年次開講科目「神社祭式概論I・II」の指定教科書である『神道祭祀の伝統と祭式』(戎光祥出版)は、本年4月に刊行された新しい書籍です。沼部春友神道文化学部元教授と茂木貞純教授の編著により、執筆陣には星野光樹専任講師と高原光啓兼任講師も名を連ねています。
 「神道文化学部での学び」という面から見ると、この本の第一の特色は、第一編「神道祭祀の淵源と展開」・第二編「神道祭祀と祭式」で、時と場所を頭の中で整理しながら神道祭祀を捉えられるところにあります。
 神道祭祀は、ややもすれば古代からどこでも同じように行われ続けているようにも受け止められがちですが、神と人との向き合い方は、その時々、その場所場所で違います。神道祭祀のどの面が大事な点として共有されていたのか、あるいは、どの面を個々の事情にあわせて良いのか、そうしたことなどを考えるための基礎知識が、この本には盛り込まれています。
 今一つの特色は、第三編「神社祭式の展開」にあります。この編では、祝詞奏上や玉串拝礼など、神社祭祀で重要な行事を意識しながら、その目的を考えられるようになっています。行事には一定の決まりがありますが、その決まりが定まったのには当然理由があります。その理由を知れば、ただ物珍しく感じるだけの祭祀でも、人が神に対して最善を尽くす気持ちの表れだと分かるようになります。第三編は行事の意味を知る道しるべとなり得ます。
 全体の構成は、4年間で学ぶ、特に2年次以降の祭式の実技系科目と関連付けられています。失敗せず、気持ちを込めた作法をするためには、経験だけでなく知識も必要です。近々行われる「神社祭式概論I」の試験対策のためだけでなく、神職資格を取得するまでの座右の書として、この本を活用する学生が増えることを切に願っています。
沼部春友・茂木貞純編著『神道祭祀の伝統と祭式』(戎光祥出版 平成30年4月 303頁 本体3,200円+税)

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