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研究開発推進機構公開研究会「空間・景観・文化財—神社の現代課題」が開催されました(令和7(2025)年6月28日)

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2025年6月28日更新

 研究開発推進機構主催の公開研究会「空間・景観・文化財—神社の現代課題」が令和7(2025)6月28日に、渋谷キャンパス130周年5号館5301教室で開催され、オンラインでの参加を含むおよそ60人が聴講しました。

 冒頭、松本久史・研究開発推進機構 研究開発推進センター長(本学神道文化学部教授)が「神社と、神社をめぐる空間・景観・文化財について、本学研究開発推進機構が推進する学際的な共同研究の展開も視野に、広い意味での活用や地域社会への貢献も含めて考えていきたい」と挨拶した後に、「神社空間での文化財活用(試論)―下総国一宮香取神宮を中心に―」と題して、笹生衛・研究開発推進機構長(本学神道文化学部教授)による講演が行われました。

 講演では、香取神宮の成立について、文献資料や考古資料、絵図等の資料のほか、気候や地理情報といった科学的な知見も含め、改めて調査研究を重ねた結果として、祭祀の空間が生まれる古代から4段階の変遷を経て現在に至っているのではないかと指摘し、香取神宮をはじめ多くの神社が古くから変わらないとイメージされているものの、実際には、自然環境や人の行動や交流に影響を受けて、社殿や境内、周辺地域が変化していると述べました。

 講演を受けて、大正大学専任講師の大高広和氏は「「神宿る島」宗像・沖ノ島関連遺産群」の世界遺産登録に関わったご自身の経験から、島や山の神聖なるイメージを再検証し、自然を眺望することと信仰のあり方を考える必要性について述べ、九州大学大学院准教授の加藤悠希氏は専門とする建築学の観点から、特にご自身の伊勢神宮等の建築学的な研究を絡め、歴史や神道学の視点だけではなく、建築史の流れの中で検証したいと、それぞれコメント。これらコメントに応えつつ、笹生機構長から「それぞれのご専門からのコメントにまた新たな知見をいただいた。今後も様々な分野の研究の視点からご一緒に研究をしていきたい」と述べました。

 最後に松本センター長から、「様々な分野の先生方と研究を行い、これまでの「神」から、新しい「カミ」として捉え直していきたい」と話し、本研究会を締めくくりました。

 

このページに対するお問い合せ先: 総合企画部広報課

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