6月2日から28日の期間、学部生を対象とした、大学院体験授業が開催されています。大学院の通常授業を学部生が聴講できる機会で、今年度は全43科で体験授業を行いました。大学院の雰囲気を知り、「大学院の学び」に触れ、研究の愉しさや深さを体験してもらうことを目的としています。
6月20日には、高橋秀樹・文学部教授の「日本中世史研究AⅠ」の」授業が行われました。この授業は、「古記録を読む」ということをテーマに掲げており、活字化された文字列情報だけでなく、自筆本・古写本がもつ非文字列情報を読み取る手法も身につけてもらうことを目的に開講されています。前期授業全14回にかけて『後鳥羽院・修明門院熊野御幸記』を読み解いていきます。大学院生たちが活発に意見交換する中で、参加した学部生も積極的に質問するなどしながら授業に参加していました。
6月27日には、佐藤長門・大学院委員長(文学部教授)の「日本史研究AⅠ」の授業が行われました。「『日本文徳天皇実録』を読む」をテーマに、正史を読み込むことで特長や当時の政治・社会動向、変化を理解することを目標として開講されている授業です。今回は、『日本文徳天皇実録』の字句の校訂を行い、条文内容の考察を行いました。参加した学部生たちは、熱心にメモを取りながら真剣な面持ちで耳を傾けていました。