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第25回「狂言の会」が開催されました(令和6(2024)年10月9、10日)

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広報課

2024年10月10日更新

 令和6(2024)年10月9、10日に、「狂言の会」がたまプラーザキャンパスで開催されました。今回で25回目を迎える本イベントは、院友(昭36卒、69期文)で人間国宝の山本東次郎氏をはじめとする大蔵流一門の至芸を間近で見られる機会ということで、毎年多くの応募をいただいています。

[10月9日(1日目)]

 初日となる9日は、午前と午後の2部構成で行われました。

 午前の部は、たまプラーザキャンパス周辺の山内小学校、新石川小学校、元石川小学校、美しが丘小学校、美しが丘東小学校の6年生約420人を招き開催。
 国語の教科書に大蔵流の「柿山伏」が掲載されていることから、同演目が披露されました。鑑賞後は、狂言での姿勢や動作、発声方法などを舞台上で体験する場も設けられ、小学生たちは伝統芸能の一端を体験しました。

 午後の部は、抽選に当選した約350人を対象に「二人袴」「因幡堂」「禰宜山伏」の3つの演目が披露されました。演目中には時折、笑い声が起こるなど、参加者は鑑賞を楽しんでいました。演目終了後は、山本東次郎氏から演目の解説も行われ、最後に舞が披露されました。

[10月10日(2日目)]

 2日目の題目は、『入間川』『樋の酒』『福の神』で、会場には初日と同じく約350人が来校しました。

 『入間川』では、訴訟のため長く都に留め置かれた大名が、故郷の東国へ帰る際に大きな川に出くわすも川の名前が思い出せず、川向こうにいた人川の名を尋ねる様子が描かれました。大名が横柄な態度を取ったため、男に横柄に言い返されてしまい、仕返しとして「入間の逆さ言葉」を言わせるチャンスをうかがう大名の様子がユーモラスに描かれました。
 『樋の酒』では、主人の留守中に酒を盗まれないように下戸だと思われた次郎冠者を酒蔵に、太郎冠者を隣の軽物倉に閉じ込めて安心して出かけるところから始まります。実は次郎冠者は大の酒好きで大喜びで蔵の酒を飲み始めますが、高窓越しに隣の蔵で酒を飲む様子に気が付いた太郎冠者が軒下に下がった樋(水を引く管)を見つけ、あの手この手で宴会を行おうとする2人の滑稽な姿に、会場は笑いがあふれました。
 『福の神』では、大晦日に信心深い男2人が参詣で「福は内」と豆を蒔くと高らかなな笑い声で現れた福の神。福の神が2人を裕福にしてやろうと思って現れたといいますが、去年はあった神酒がないとおねだりを始めます。面をつけた東次郎氏の演じる福の神の笑い声に、観客からは感嘆の息が聞こえるようでした。

 演目後は、初日と同じく東次郎氏による演目の解説が行われました。演目の解説の最中「狂言は礼節と引き算である」という狂言の本質を説明する様子に、会場の参加者は熱心に耳を傾けていました。最後に東次郎氏へ司会を務めた学生から花束を贈呈すると、会場は大きな拍手に包まれました。

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