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神道文化学部 卒業生メッセージ その3(平成29年3月)

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神道文化学部長 武田秀章

2017年3月16日更新

神職必須の「祭式」「装束」「雅楽」を身に付けました(フレックスB(昼間主)4年 工藤さん)

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私の実家は津軽の社家です。入学当初から、神職必須の「祭式と装束と雅楽」を身に付けることが目標でした。
祭式サークル「瑞玉會」に入り、ひたすら祭式修行に明け暮れました。

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本学恒例の観月祭では、1年次は楽人として、2・3年次は舞人として奉仕しました。
1年次は、笙・篳篥・龍笛といった三管の稽古の他、鞨鼓・楽太鼓・鉦鼓といった三鼓の稽古も行いました。本番では、1年ながら舞楽の楽太鼓を担当させていただきました。

最後の観月祭となった4年次では、左舞賀殿急を、6人舞で舞わせていただきました。6人という人数で舞を合わせるのは、とても困難なことでしたが、最後の本番では、全員一体となって、のびのびと舞うことができたと思います。
思えば、観月祭の経験からは、実に多くのことを学ばせていただきました。この貴重な経験を、奉職後、しっかりと活かしていきたいものと願っています。

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4年次の授業では、「神社祭祀演習 IIIA」が有益でした。この授業では、補講も数多く実施され、自ら納得いくまで装束著装の基本を習得することができます。
おかげさまで、実家奉仕のお宮のお祭りの折、父の装束著装の大役を立派に務めることができました。

私の地元では、津軽神楽の神楽舞が伝承されています。
「実家に戻ったら、ぜひ津軽神楽の担い手になりたい、地元で雅楽の団体を立ち上たい…」
そんなことを夢見ているところです。

 

雅楽に打ち込んだ4年間でした(フレックスB(昼間主)4年 山崎さん)

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私は岡山県の出身です。地元では、たびたび雅楽の演奏に接する機会がありました。私は、次第に雅楽の響きに魅了されていったのです。
高校時代は、地元の神社での雅楽の稽古に通いつめる日々でした。
大学受験に際しては、国立の大学にも合格しましたが、「東京で雅楽を本格的に学びたい」という思いが募り、結局、神道文化学部入学の道を選びました。

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入学後は、大学の学修の傍ら、雅楽の道場に通って研鑽を重ねました。
サークル活動では、祭式サークル「瑞玉會」に入り、大学神殿の折々の祭典に奉仕させていただきました。
授業では、3年次からのゼミで鍛えられました。茂木栄先生のご指導のもと、「源氏物語における雅楽」を巡る演習論文を纏めることができました。

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大学生活最大の思い出は、何といっても観月祭です。中でも感銘深かったのは、4年次、大学生活最後の観月祭でした。
演目は賀殿急の6人舞。6人が呼吸を合わせて舞うのは、実に困難を極めました。
本番では緊張の余り、自分がどのように舞ったのかすらも、よく覚えていません。

けれども、すべてが終わった時、この上ない達成感と共に、一緒に舞った仲間への感謝の気持ちが湧きあがってきました。
この仲間たちと舞うのはこれで最後だと思うと、とても寂しい気持ちになりました。
観月祭で良き仲間に出会えたことは私の誇りです。皆で一緒に楽と舞に打ち込んだ日々を、私は決して忘れることはないでしょう。

卒業後は、雅楽の団体に内弟子として入らせていただきます。観月祭の経験を糧として、本格的に雅楽の道に邁進する覚悟です。
本学恒例の観月祭が、後輩たちによってしっかりと受け継がれていくことを、心から祈念したいと思います。

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武田学部長より

工藤さんは累代の社家出身、山崎さんは一般家庭から神道文化学部に入学しました。
二人は、この四年間、本学恒例の観月祭で、その中核メンバーとして活躍してきました。
いよいよ卒業を控え、舞台上での彼らの雄姿、その精魂籠めたパフォーマンスの数々が、懐かしく思い出されます。
卒業後、工藤さんは京都の神社に奉職し、山崎さんは都内の雅楽の団体に入門します。
それぞれの進路へと旅立つ二人の弥栄を、心から念じ上げて已みません。

(写真 増山さん(神道文化学部2年〉、教員有志)

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