去る平成29年2月6日(月)、修了を間近に控えた専攻科生諸君が祭式教室で奉告祭を斎行、「浦安の舞」「朝日舞」を奉納しました。
専攻科「舞の会」の面々は、この日のために、入学以来ひたすら稽古に励んできました。
「浦安の舞」
「浦安の舞」の舞い手は横田さん、水科さん、大沼さん、小石さん。
小石さんのメッセージ
「浦安の舞は神様に捧げる舞であり、参拝者の方に向けるものではありません。しかし、参拝者が美しいと思うような舞こそ、神様も美しいと感ずるよい舞なのではないかと思います…神職として、日々の奉仕だけでなく、舞を通じて神様と通じることができればいいなと考えています」
大沼さんのメッセージ
「六年前に故郷の宮城県が大きな津波の被害を受けたことから…神社にご奉仕させて頂くことで地域社会に関わり、少しでも貢献していきたという思いが強くなりました…先の震災で、形あるものはいつか壊れるのだと痛感すると共に、先祖から伝わる思い、精神性は代々受け継がれ、先の世代に続いてゆくものなのだと実感しました」
水科さんのメッセージ
「私は八歳の時、初めて浦安の舞研修会に参加させていただいたことが、舞との出会いです。今回…改めて舞を基本から学び直すことができました。一つ一つの舞振りにも意味があることを知り、舞う際の心の持ち方についても学び深めることができました…この貴重な経験を糧として、今後も舞を続けていきたいと思います」
朝日舞
「朝日舞」の舞人は、小泉さん、古尾谷さん、紀田さん、森さん。
小泉さんのメッセージ
「御神前にて舞う意義を考えながら舞をさせて頂いております。今回の舞を通じて、神職としての神学の涵養にも繋がりました」
古尾谷さんのメッセージ
「舞をはじめてみて…舞そのものが「神さまをお迎えして、神さまに遊んでいただき、神さまをお送りする神祭りであること」を学びました」
紀田さんのメッセージ
「舞をする楽しさや難しさを在学中に学ぶことができました…舞に込められた様々な意味を知ることができ、かけがえのない時間を過ごさせていただきました」
森さんのメッセージ
「舞の形だけではなく、舞を舞う意義や心持ち、神さまとの関わりについて学ぶことができました。今回学んだことを基として、更にその理解を深め、神社界に貢献していけるように精進してまいります」
祭典終了後、参観者の方々から思い思いのコメントを頂戴しました。
下山田さんのメッセージ
「舞とは、舞人それぞれの魂の共鳴であり、魂の饗宴であると感じました…「生きた神学」を学ぶ機会を頂きました」
横田さんのメッセージ
「稽古の中で、神様への思い、信仰心、自己抑制…人間力そのものが舞に出てまいります。それが舞の凄みだと思います。皆様の熱心な姿に、何度目頭が熱くなったかわかりません」

直会で
武田神道文化学部長から
「魂を磨く営み。それが舞です」
一年間、舞をご指導いただいた横田さんの言葉です。
横田さんは広島県の祭祀舞講師で、昨年四月、専攻科に入学し、同期の仲間たちと舞の稽古に打ち込んできました。
当日、専攻科生諸君は、一年間の学びの総仕上げのごとく、万感の思いを籠めて祭祀舞を奉納しました。その余韻を噛み締めつつ、一同の弥栄を心から祈念したいと思います。