カリキュラムの特色

2015年2月23日更新

カリキュラムの構造

1. 集中的・体系的な基礎学習

 法曹となるのに必要とされる基本的な法律科目を、1年次に集中的かつ徹底的に学習して基礎固めを行います。特に、未修者にとって1年次の基礎学力をしっかりと身につけることは大事で、基礎演習を充実させています。そうして修得した基礎的な法知識を、2年次の「演習」、さらに3年次の「応用演習」のなかで反復し、体系的に身につけていけるように、カリキュラムを編成しています。

2. 積み上げ型実務基礎教育

 キャンパス内に開設されている公設法律事務所という「現場」と密接に連携しつつ、1年次から積み上げ型の実務基礎教育をきめ細やかに行っています。そのことにより、法曹となることの意味を考え、修得した法知識をより確かなものとする格好の機会を提供します。特に、2年後期からの「リーガルクリニック(初級・上級)」は、実務教育の柱と位置づけられるものです。
 法律実務のシミュレーションを行う「リーガルクリニック(初級)」は必修とし、「現場」で起こっている事件に実際に参与する「リーガルクリニック(上級)」 は、一定の成績を修めた意欲ある学生を対象としています。「リーガルクリニック(初級・上級)」における〝臨床教育〟を通して、法曹に必要とされる高度な分析能力、柔軟な思考力、粘り強い交渉力を効果的に身につけることを目標としています。
 平成25年度入学生より、「リーガルクリニック(法教育)」を開講します。この科目は、2年次の夏季または春季集中で開講される2年次配当選択科目です。この講義では、中学生等を対象とした「法教育授業」の構築と実践を行います。学生は授業テーマを設定し、教材・指導案を作成の上、本番授業に臨みます。この講義では、これらの過程を通じて、座学で学んだ法知識や意義についてさらなる理解を深めるとともに、発言の仕方や展開方法等、法律家になる上で必要となるプレゼンテーションスキルを身に着けます。

3. 地域に「開かれた」法曹に必要な展開・先端科目

 地域に「開かれた」法曹となる上で不可欠な科目を、「展開・先端科目群」として2・3年次を中心に網羅的に配置しています。まちで生活し、まちで働き、まちづくりに参加している住民に奉仕する「ホームロイヤー」の養成を目指すがゆえに、「展開・先端科目群」の中には、さらに「まちづくり」・「生活者」・「法人活動」という3つの副科目群をそれぞれ配置しています。学生は、自らの興味に従い、関連する専門的な科目を幅広く履修することにより、まちに住まう人々が出会う様々な法的紛争に適切に対応する知識と能力の修得を目指します。

※3つの副科目群

科目群 特徴
「まちづくり」 まちづくりをしようとする人々が出会う問題-少年、環境、情 報、地方自治-を検討し、これらの問題を解決するために、政策、法律をどのように作り上げていくべきかを考える。
「生活者」 まちで生活する人々が出会う紛争-家族、消費者、労働、医 療等-の問題点を検討し、これらの紛争をまちの中で、どのような法的スキームを使って解決していくべきか考える。
「法人活動」 「グローバル化」した今、まちのなかで、法人が出会う紛争・問題を円滑に処理・解決するために必要な法的知識・技能の基礎を学ぶ。

カリキュラムの内容

成績評価、進級・修了要件について

 本法科大学院では、シラバスに科目の目的・内容、成績評価の方法・基準、教科書・参考文献、授業計画等を明示した上で、授業時の応答、授業時に提出するレポート、学期末試験等に基づき、厳正に成績評価を行います。

 進級および修了に際しては、「GPA」という指数を有効に使いながら、客観的かつ公正に判定を行っています。

GPAとは・・・
 本法科大学院では、学修・教育効果の向上を図ることを目的に、GPA制度を導入し、進級・修了判定に加え、学修指導や奨学金受給者決定の際にも活用しています。
 GPA値は、登録科目の単位数と成績評価ごとに定められたQPI(Quality Point Index)により算出します。具体的には、登録した科目の単位数に、その科目のQPIを掛けた数値の合計を、登録した科目の単位数の合計で割ることにより求められます。

進級要件単位

本法科大学院では、計画的、段階的に科目を履修することで、学修・教育成果の向上を図ることを目的に、修得単位とGPAによる進級制限を設けています。
進級に必要な要件は、以下のとおりです。

[短縮コース]
  1年次に26単位以上を修得し、当該年度GPA値が2.0以上であること。

[標準コース]

  • 1年次から2年次への進級
    1年次に24単位以上修得し、当該年度GPA値が2.0以上であること。
  • 2年次から3年次への進級
    1・2年次に56単位以上を修得し、当該年度GPA値が2.0以上であること。

修了要件単位

修了要件は、以下のとおりです。
[短縮コース]2年以上在学し、68単位以上を修得し、通算GPA値が2.0以上であること。
[標準コース]3年以上在学し、100単位以上を修得し、通算GPA値が2.0以上であること。

このページに対するお問い合せ先: 法科大学院事務課

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