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3人で目指す夢「いずれは武道館ライブ」

大学で始めたゼロからの挑戦

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国大生バンド「トラベリング」 野尻直希さん(法3、ギター&ボーカル)、村上秀泰さん(経営3、ドラム)、長谷川千春さん(史3、ベース)

2018年7月25日更新

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 四畳半ほどの狭いスペースで強烈な音が弾ける。若木会館地下のレッスン室では、軽音楽サークルに所属するバンドが日々練習を積む。「KMG」所属の国大生ロックバンド「トラベリング」もそんなバンドの一つだ。ギターとボーカル担当の野尻直希さん(法3)、ドラム担当の村上秀泰さん(経営3)の男子2人にベース担当の長谷川千春さん(史3)を加えたちょっと変わった編成で、結成から3年目を迎える。「有名なバンドと肩を並べて夏フェスに出る!」を目標に掲げつつ、「武道館のステージにも立ちたい」と夢を語る。「3人で」をいつも口にする彼らのチームワークは抜群だ。

初心者ドラマー、数カ月で初ライブ?!

――バンド結成のなれそめは?

野尻さん(以下、野尻) 村上君と高校(國學院大學栃木高校)が一緒で、同じテニス部に所属していました。「大学に行ったらバンドをやろう」と話をしていました。たまたま家に親のギターがあったので興味を持ったのが始まりで、夏休みに先生について教えてもらい、「バンドデビュー」に備えていました。

村上さん(以下、村上) 野尻君がギターをやっていたので、「何をやる?」となって、大学に入ってからドラムを始めました。小学生のころにピアノを習っていたので、音楽には縁があったのですが、ドラムはゼロからの挑戦でした。小学生の6年間はピアノをやっていたのでキーボードという選択肢もありましたが、縁の下の力持ちだけど目立ってる、というようなドラマーになりたいと思っています。

長谷川さん(以下、長谷川) 私は小中学校で吹奏楽をやっていました。高校に入って「吹奏楽では自分を表現できない」とバンドに転向して先輩にベースを教えてもらったのですが、きちんと教えてもらえなくて(苦笑)。「これじゃ意味が無い」と後は自分でやっていました。2人を知ったのは大学に入ってから。たまたま同じ「KMG」に入って、ベース奏者を探していた野尻君に「一緒にどう?」と声を掛けられたのがきっかけです。

 

≪結成からほどない1年生の夏、バンドは下北沢のライブハウス「下北沢ReG」で初ライブを経験する。「何も覚えていません」(長谷川さん)、「僕たちのことを思ってと思いますが、しっかりとダメ出しされました」(野尻さん)ではあったが・・・≫

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村上 ゼロからドラムの練習を始めて数カ月後に初ライブを迎えたときは、ひたすら緊張していました。一般的には先生についてレッスンを受けるのですが、とにかく「動画サイトが先生」という感じで、「ありとあるゆる動画を見ては覚える」ことを繰り返しました。ライブをやると今でもダメ出しが多く、「こんなに練習してもダメか・・・」と思ってしまう時もあります。これと決めたら他は捨ててしまうタイプなので、ライブの後にアドバイスを受けたら全部を犠牲にして集中し、一日中ドラムばかり練習しています。ドラムは家では練習できないので、2人について行くのに必死です。

野尻 「レッグ」は今でもホームグラウンドです。初ライブの時からアドバイスをもらっています。「ギターも弾けるだろ」「ボーカルももっとうまくなりな」と言われ続け、さらにやる気が出て今に至るという感じです。

長谷川 ステージでのMCの繋ぎ方も言われましたし、曲の組み立て方も教わりました。それをライブに生かし、観客が自分たちの曲で段々と覚え、乗ってくれたときは嬉しかったです。

三者三様で「曲」に向き合う

――最近の活動は?

野尻 若木会館のレッスン室も使いますが、基本は渋谷の貸しスタジオで練習します。費用も結構かかって・・・3人で2時間4000円弱です。親に「助けてー!」という時もありますが、基本はアルバイトです。結成当初は他のバンドのコピーでしたが、今はオリジナルが9曲。男2人で作っています。

長谷川 私も曲を作ってみたいのですが、挫折してしまうんですよ。だから、出来上がった曲にアレンジしていきます。野尻君は最近、恋愛系の曲が多いですね。村上君の曲はとにかく明るくて前向き。

村上 僕はメロディーを大切にしていて、歌詞はたまたま口から出てしまうようなものを繋げることもあるくらいです。一通りメロディーができないと歌詞は絶対に載せません。良いメロディーが出ない時は、映画とかを観てそこから引っ張り出したりします。

野尻 参考になるね(笑)。

≪結成1年後の平成29年夏には、ミュージシャンの西川貴教さんが主催する「イナズマロックフェス」のオーディションで20組ほどの最終選考に残ることができた。音楽配信サイトの「Eggs」ではオリジナル曲の「Call Out」が再生12万回を超えている≫

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音楽は楽しい。落ち込むことがあっても大丈夫

――今後の夢は?

村上 ドラムを始めた時期もバンドに接した時期も遅いですが、それでも僕にしかできない表現やパフォーマンスがあると思います。「こんなに楽しいことがあるんだよ」と観客に訴え続けていきたいです。

野尻 僕を知ってもらいたいです。本当に目立ちたがり屋なので(笑)。「俺という存在を見ろ!」ですかね。

長谷川 「できた人間」ではありませんが、そんな私でも音楽はできますし、落ち込むことがあってもバンドをやっていれば楽しくなれるので、音楽の純粋な楽しさを知ってもらいたいですね。

野尻 3人では「武道館に立てるようなアーティストになりたい」と話し合っています。

村上 「トラベリング」といえば「ああ、あのバンドね」と言われるようなバンドに、3人でなることが目標です。

 

 

 

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