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大舞台で輝いた彼らの現在

選手権決勝を経験した2人は、活躍の場を大学サッカーにうつしている

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蹴球部 上原大雅選手、比留間公祐選手

2017年9月11日更新

170808_2727 大学サッカーは高校サッカーに比べ、残念ながら注目度が高いとはいえない。しかし、選手の身体能力や技量は高校レベルをはるかにしのぎ、プレーは魅力にあふれている。大学サッカーは各地域リーグを頂点に、その下にある各都道府県リーグで構成され、しのぎを削っている。関東リーグへの昇格を目指し、東京都リーグ1部を戦う本学蹴球部には、高校サッカーの最高峰とされる全国高校サッカー選手権大会決勝に出場した選手が所属している。前橋育英高校出身の上原大雅選手(健体3)=DF=と國學院大學久我山高校出身の比留間公祐選手(経2)=MF=に、高校時代の輝かしい経験や大学サッカーの魅力について聞いた。

 

高校サッカー最高峰の舞台に立って

――サッカーを始めたきっかけを教えてください。

上原選手(以下、上原)…幼稚園のサッカークラブでプレーしている友だちの姿が格好よくて、自分も始めました。

比留間選手(以下、比留間)…父がコーチを務める小学校のサッカー部に兄が所属していたのがきっかけで、幼稚園から始めました。

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上原選手

――上原選手は第93回(2014年度)、比留間選手は第94回(2015年度)の全国高校サッカー選手権大会で、それぞれ決勝に出場しました。優勝こそ逃しましたが、上原選手のときには4万6316人、比留間選手のときには5万4090人の大観衆が埼玉スタジアム2002に詰めかけました。全国高校サッカー選手権大会決勝は毎年、大勢の観客で盛り上がりをみせます。高校サッカーで最高の舞台を経験し、どのようなことを感じましたか。

上原…決勝まで来られるのは限られた高校生であり、特別な舞台です。大勢の人に見られる試合ですから、下手なプレーはできないと身も心も引き締まる思いでした。結果は敗れてしまい、「上には上がいる」と実感させられましたが、目標だった素晴らしい舞台でプレーさせてもらうことができ、努力してきてよかったと自信にもなりました。

比留間…ちょっとしたプレーでも歓声が上がる独特の雰囲気がありました。ベンチからの途中出場でしたが、小さい頃からの夢が叶い、とてもいい気分でした。

――応援はどのようなものでしたか。

上原…私の母校では、ベスト4(準決勝)から全校応援になりました。応援があったからこそ、決勝にまで行くことができたと思っています。

比留間…決勝では無得点で敗れたのですが、スタジアム中が「1点でも決めてくれ」と願っているように感じました。声援に後押しされました。

比留間選手

比留間選手

ハイレベルのサッカーを間近で見てほしい

――昨年12月に開催された第65回全日本大学サッカー選手権大会決勝(浦和駒場スタジアム)の観客数は、わずか5850人にとどまりました。全国高校サッカー選手権大会決勝に比べ、はるかに少ないです。普段の公式戦を通じ、大学サッカーの応援や関心度について、どう感じていますか。

上原…公式戦の注目度は高校に比べ、どれも低く、残念です。高校時代の大声援が懐かしいです。それだけに、高校時代にサッカー経験のある学内の友人が試合を見に来てくれたときは、すごくうれしかったです。

比留間…本学の学生が公式戦の応援に来てくれることはほとんどなく、学内の知り合いも試合を見に来てくれたことはありません。応援をほぼ部員だけでしているような状態で、オリジナリティがありおもしろいですが、ちょっと寂しい部分もあります。

――大学サッカーと高校サッカーの違いは何ですか。

上原…高校では監督やコーチが組んだ予定をこなしていく形でしたが、大学では自主性が重んじられます。試合や合宿などのスケジュールを自分たちで考えて行動しなければなりません。

比留間…プレーのスピード、選手のフィジカル面での強さや体の大きさが勝っています。授業数が高校より少ないですから、空いた時間にトレーニングをするか勉強するか、自分でコントロールできます。

――高校サッカーにはない大学サッカーの魅力とは何ですか。

上原…大学サッカーには、プロへ行くような強い選手もいます。選手として出来上がっている人が多い環境なので、プレーする側も見る側も、高校サッカーよりもハイレベルなサッカーを感じられます。

比留間…高校は居住地が比較的近い選手の集まりですが、大学は全国から選手が集まってきます。1つのチームにも色々な体験をしてきた人がいてチームのスケールが大きい感じがします。

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文武両道を目指して

――進学先に國學院大学を選んだ理由は何ですか。

上原…部の練習に参加させていただく機会があり、日々の練習から激しくぶつかり合うなど泥臭いプレーが自分に合うと感じました。スポーツ栄養学やスポーツ心理学など身体に関することを学べる健康体育学科があることも理由でした。こうした授業は、試合前の食事メニューやメンタルづくり、試合後の疲労回復法などに役立っています。

比留間…高校が系列校の久我山でしたから、そのまま進学してサッカーを続けようと思いました。

――大学サッカーを通じ、自分の成長をどう感じていますか。

上原…メンタル面で慌てなくなりました。気負わず、平常心で公式戦に臨めるようになったと思います。高校時代は行き当たりばったりなところがあったり、練習試合中の激しいプレーにカッとなったりすることがありましたが、大学では行動する前に一呼吸置いて考えられるようになりました。試合中に周りを見渡せるようにもなり、物理的な意味でも視野が広がったと感じます。

比留間…高校では途中出場が多かったのですが、大学では先発させてもらえるようになり、「自分がやらなければならないんだ」という自覚が生まれてきました。

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高校時代のチームメートが戦う関東リーグの舞台を目指して

――目標と課題を教えてください。

上原…関東リーグに昇格することです。課題は、チームとしては一人一人が精度をレベルアップさせ、自分としてはヘディングの高さを磨くことです。

比留間…関東リーグへの昇格です。個人の目標は、それに加えて得点王を狙っています。課題は、チームとしては試合終了間際や得点後の失点を改善することで、自分としてはボランチとして少し後ろ気味の位置なので、どんどん前へ出てシュートを打つことです。

 

――高校時代のチームメートの中には、関東リーグ1部でプレーしている選手もいます。彼らと戦ってみたいですか。

上原…はい。たとえ関東リーグ2部であろうとも、昇格すれば練習試合も増えると思います。前橋育英高校時代の主将であった鈴木徳真(現・筑波大学)は天皇杯でベガルタ仙台やアビスパ福岡といったJリーグクラブを倒していますし、彼らからは「早く上がってこい」とハッパを掛けられることがあります。そういう言葉は励みになります。

比留間…彼らからは、関東リーグ1部のレベルとはどんなものか、どんな練習をしているかを聞くことがあります。彼らの話は刺激になります。同じステージでプレーしてみたいです。

――部活動と学業の両立はどのようにしていますか。

上原…大学では授業を受けるか受けないか、自分である程度決めることができます。空いた時間を何に使うかも自分の判断で決められます。時間の使い方がうまくなりました。

比留間…練習時間が午後6時半から8時過ぎまでと遅いため、帰宅後に勉強する時間がなかなか取れません。片道約2時間の通学電車の中で教科書を読むなどして時間をつくるよう工夫しています。

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――本学の学生や教職員、卒業生の皆さんにもっと注目してもらいたいですね。

上原…はい。大学サッカーは身体能力も技量も高いレベルにあり、もっと注目されていいと思います。盛り上げていけるよう、雰囲気づくりに手を貸していただけたら、うれしいです。応援は、プレーをする上で力になります。ぜひ、試合に足を運んでください。

比留間…公式戦を大学イベントの一つとして取り上げていただけたら、関心も高まると思います。大学は高校より学生数が多いですから、みんなが集まってくれたら、応援のパワーは高校以上に大きいはずです。試合を見にきていただけたら、うれしいです。

8/27より関東リーグへの昇格をかけた東京都大学サッカーリーグ戦の後期が開幕した。

日程については蹴球部HPに掲載中

このページに対するお問い合せ先: 広報課

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