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国際大会を経て見据える未来 柔道部 二見省吾選手

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2017年3月27日更新

2020年、東京で開かれるオリンピックへ向けて、切磋琢磨を続ける柔道選手がいる。経済学部経済学科3年の二見省吾(ふたみ しょうご)選手。かつて高校インターハイで準優勝の成績をおさめ、全日本柔道連盟の強化選手にも選ばれている有望株だ。昨年は、ジュニアレベルの国際大会で日本代表として団体戦を戦い、金メダルを獲得。今年3月に香港で行われたアジア圏の大会でも、個人として見事優勝を果たした。徐々に視野に捉えつつある世界レベルの戦い。その目線の先にあるものとは。

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-2016年5月、ブラジルで行われたインターナショナルカップに日本選手団として参加して、優勝という成績をおさめました。率直な感想は?

二見省吾選手(以下、二見):初めての国際試合だったので、とても刺激を受けました。12時間の時差にはうまく対応できたんですが、「飛行機の機内で減量をする」という体験は、生まれて初めてでしたね。

-機内で減量ですか!?

国内の試合でしたら、試合の前日に計測があるんですが、直前まで普段の環境で練習しながら体重を調整していける。でも今回は、地球の裏側のブラジルが舞台。アブダビとサンパウロで2回飛行機を乗り換える40時間の長旅で、到着後すぐに試合があるスケジュールだったので、機内で体重を調整していかなければいけなかったんです。旅程での代謝も計算しながら、プラスマイナスで少し体重が落ちるように機内食を摂って……という感じでした(笑)。

-それはすごい経験でしたね。

二見:現地でも、海外遠征だとよくある話のようですが、洗濯機がない。青と白の二着の道着しかなくて、クリーニングにも出せるんですが翌日すぐに戻ってくるかどうかも分からなかったので、手洗いして……仲間と道着の端と端を掴み、グルグル回して水を絞って干していました。試合に関しても、準決勝のジョージア戦では、現地のテレビ放送の関連か、会場についてすぐ試合というスケジュールにその場でいきなり変更になりました。なんとか勝つことができてホッとしましたね。会場の雰囲気も、日本だとかなり静かなんですが、向こうではDJが爆音で音楽をかけていたりして……何から何まで初体験でした(笑)。

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-高校時代はオール一本勝ちでインターハイ決勝まで突き進むなど、強豪選手と戦ってきた二見選手ですが、世界レベルの戦いはいかがでしたか。

二見:残念ながら今回のインターナショナルカップでは、決勝でロシアの選手に負けてしまったんです。団体戦でしたのでチームとしては優勝できましたが、悔しさは残りました。ただ、お互いの柔道のスタイルの違い、さらに言えばその〝背景〟の違いが、とても勉強になった。僕たちは日本の伝統的な柔道を身に着けているわけですが、ロシアの選手は国技である格闘技の「サンボ」をベースにした柔道だったんですね。それ以外にも、海外選手と試合をすると、手足の長さやパワーが、普段の試合とまったく違う。すると、技のかけ方や種類も変わってくるんです。これは実際に相手と組んでみないと分からなかったこと。次に海外選手とやる時には、もっとうまく対処できると思います。次の国際大会に出場するのが楽しみになりました。

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-大きな収穫があったんですね。二見選手の90kg級は、2016年のリオデジャネイロ五輪ではベイカー茉秋選手が優勝した階級です。注目が集まると共に、倒すべき巨大な相手がいるわけですね。

二見:今年、「グランドスラム」という世界トップレベルの大会にはベイカー茉秋選手が出場すると思うので、そこで倒せる実力を身に着けたいです。でもその前に、僕はまだジュニアの選手なので、シニアの大会でこれから成績を残していかなくてはいけません。まずは「講道館杯」という国内のビッグタイトルで、上位に入らなければいけない。グランドスラムを見据えていれば、自然と講道館杯でも好成績を上げられる-そうした気持ちで日々練習しています。ただし、そもそも講道館杯に出場するためには9月の「東京学生柔道体重別選手権」に挑まなければいけませんし、目標のために戦わなければいけない試合がたくさんあります。まずはこの3月に、「香港オープン」という国際大会があるので、そこで優勝したいですね(注:取材後に行われた、同年代のアジア圏の選手が集まるこの大会で見事、二見選手は90kg級優勝を果たした)。そうした積み重ねの先に、今年の終わりまでにはベイカー茉秋選手を倒せるレベルに達していたい。そうした気持ちで日々練習しています。

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-今の自分が立つ位置と、目指すべき場所を、冷静に見つめて戦っているんですね。普段はどのような生活を送っていらっしゃるんですか。

二見:月曜日から土曜日までは、朝練をして、授業を受けて。夜6時から9時までまた練習して、寮に戻って夕食を食べ、洗濯をして寝る、という感じですね。日曜は休息日になっていますが。

-ストイックな生活ですね。そんな中で世界に挑んでいる二見選手の姿を、試合会場で見てみたくなります。

二見:ブラジルの賑やかな応援も魅力的でしたが(笑)、日本の大会でも、応援の声はありがたいんです。会場での声援って、皆さんが思っているよりも聞こえるんです。自分の名前が呼ばれる声が耳に入った瞬間、本当に〝武者震い〟するんですよ。柔道ってルールがかなり複雑で分かりづらい面もあるんですが、投げ技だったら一目瞭然で、その魅力に触れていただけると思います。自分は背負い投げが得意なので、ぜひ会場で豪快な技を楽しんでもらいたいですね。

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