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思いをつなぐたすきを運ぶ 陸上競技部 向主将

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2017年3月22日更新

箱根駅伝の常連校として知られる、國學院大學の陸上競技部。その新たな主将に就いたのが、人間開発学部健康体育学科4年の向晃平(むかい こうへい)選手だ。駅伝の名門高校を経て、いま彼は大学スポーツの花形である世界で〝結果〟を残そうとしている。11回目の箱根駅伝出場、そして悲願のシード権を目指す日々のなか、練習の拠点となっている陸上競技部寮で思いの丈を聞いた。

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―向選手は今年1月、箱根駅伝が終了した代替わりのタイミングで、陸上競技部の主将となりました。箱根駅伝は2年ぶり10回目の出場だったわけで、常連校と言われる大学陸上部をまとめる立場になった今、どのような心境でしょうか。

向晃平選手(以下、向):来年の箱根駅伝、さらにはその出場を賭けた今年10月の予選会に向けて、考えるべきことがたくさんあります。大変なこともありますし、自分でも主将としてまだまだ、と気を引き締めていますが、責任を自覚しながら頑張っているところです。今年の箱根駅伝は、残念ながら怪我で走ることが叶わなかったのですが、本大会の雰囲気は、同じくサポートにまわった1年生の時も含めて味わえているんです。やはり箱根駅伝は特別なものですね。沿道に集まっていただいた方々の応援、テレビなどの中継車もたくさんいて、上空にはヘリコプターが飛んでいて……やはり大学駅伝の〝花形〟だな、と感じました。

―向選手は高校駅伝の名門、鎮西学院高校の出身ですね。高校時代には都道府県対抗男子駅伝にも出場され、区間賞を獲得。大学2年時にも、箱根駅伝と並んで大学駅伝の重要な大会である全日本大学駅伝にも出てきました。ハイレベルな大会を経験される中で、年々、箱根駅伝に関する考え方も変わってきましたか。

向:それこそ、昔は〝憧れ〟でした。でも、大学に来てからは目標というか、そこで「戦いたい」と強く願うようになりました。あれほど注目してもらえる大会で、結果を出したい、というのが今の心境です。

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―箱根駅伝の襷(たすき)の重さ、みんなで繋いでいく襷のドラマは、毎年注目されるものですよね。ご自身ではどう感じていらっしゃいますか。

向:部員の思いが詰まっているのはもちろんなんですが、それ以外の、たくさんの方々の思いもあの襷には乗っかっているんだな、と実感しています。先だっての箱根駅伝が終わった後、ゴール地点の大手町で結果報告会を行ったんですね。その時に、OBの皆さんをはじめ、応援してくださる方々の多さを改めて目の当たりにしたんです。そして、とても温かい場でした。過去の先輩方が、國學院大學というブランドを一生懸命つくってきてくださったからこそ、今の陸上競技部があるんだな、と実感しました。

―國學院大学は大学駅伝の世界にあって、〝新たな伝統校〟というイメージがあります。2000年に箱根駅伝予選会を突破して、2001年に本大会初出場。2011年から2012年にかけては、2年連続で10位に入り、シード権も獲得しました。その伝統を受け継いでいるという意識はありますか。

向:はい、もちろんあります。常連校と言ってもらえるのも先輩方のおかげです。そうした〝思い〟を途切れさせたくない。OBの方も、実業団などで頑張っていらっしゃる方がたくさんいて、励みになります。國學院大學は、前評判を裏切る勝負強さを持っていると思うんです。駅伝に関しては、大会前までに記録した各選手の記録=持ちタイムで比較や予想がされるわけですが、僕たちはタイムに惑わされない―自分のタイム以上の走りができる、というのが強みなのでは、と。過去の先輩方がまさにそうした走りをしてくださっていて、それこそシード権を取った時も、前評判を覆したわけなんです。その強さは、今年のチームで考えているテーマのひとつでもあります。

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―なるほど、そうした勝負強さのために、主将としてどのようなことを意識していますか。

向:本番で力が発揮できるかどうかは、「自信をもってスタートラインに立てるか立てないか」にかかっていると思うんです。あえて言えば、ビビるかビビらないか。そして、その「自信」を生み出すのは、日々の積み重ね以外にないと思うんですね。適当な練習をしていたり、ダラダラ暮らしていたりしたら、どうしても走り出す時に不安な気持ちがよぎってしまう。僕たちが毎日朝5時台から練習をして、夜の就寝まで生活リズムに気を配っているのも、そうした毎日が生み出す「自信」のためなんです。

―遊びにも行かず、みなさん本当に毎日、「練習」と「生活」を積み重ねているんですね。

向:大学の同級生とご飯、みたいなことは、残念ですがなかなかないですね……。長期の休みも僕たちは合宿に行ってしまうので……(笑)。でも、テレビで放映されるような大会に出た時に、「見たよ!」と声をかけてもらったことがあって、それはとても嬉しかったです。 沿道で応援してくださるのも、とても強いモチベーションになります。きれいごとではなくて、本当に「背中を押してくれる」という感覚があるんです。

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―今回取材をさせていただいているのは陸上競技部の寮ですが、食堂に向かう廊下に、皆さんそれぞれの目標が書かれた紙が一面に張ってあって、壮観でした。毎日が勝負ですね。

向:まずは10月にある箱根駅伝予選会の突破を中期目標に掲げて、その上で選手個人の各月での目標をたてています。食堂にはみんな集まるので、行き来する廊下に目指すタイムなどの目標を貼りだして、お互いに刺激し合えるようにしています。僕は主将として、どんどん引っ張っていくタイプというよりは、自分が牽引しながらも「一体感」を目指してみんなを押し上げていく人間だと思いますし、そうしたキャプテンを目指したい。助け合い、協力し合いながらも、レギュラーを奪い合う。そうした「強い集団」をつくっていきたいですね。そして最終的には、来年の箱根駅伝でのシード権を獲得したいです。沿道やテレビの前で応援してくださる方々に、僕たちの走りを届けたいですね。

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