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リーグ昇格に向けてステップを磨く ラグビー部 佐藤大幹選手

盛り上がるラグビー界のなかで刺激を受けながら〝上〟を目指し続ける、その熱い胸の内に迫る。

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ラグビー部 佐藤大幹

2017年3月14日更新

ラグビーの聖地である「花園」も「秩父宮」も味わったラガーマン。柔和な表情と、屈強な体躯のコントラストが魅力的な人間開発学部健康体育学科3年・佐藤大幹(さとう たいき)選手は、國學院大學ラグビー部を関東大学ラグビー1部リーグへ昇格させるべく奮闘している。盛り上がるラグビー界のなかで刺激を受けながら〝上〟を目指し続ける、その熱い胸の内に迫る。

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-佐藤選手は國學院大學久我山高校時代、開催地である「花園」の別称でも知られる全国高校ラグビー大会でベスト8にも入られました。高校と大学、それぞれのラグビーの楽しさを教えてください。

佐藤大幹選手(以下、佐藤):高校時代は、本当に厳しい環境だったので、その中で刺激しあいながらプレーすることはとても充実感がありました。聖地・花園もそうですが、国際試合も開かれるもうひとつの聖地・秩父宮でプレーできたのも、良い思い出ですね。大学に入ってからは、また別のラグビーの面白さを味わっています。ラグビーにはお互いがぶつかる「接点」というものがあって、そこで競り合いながらボールを前へ運んでいこうとするんですが、大学ラグビーは接点の〝圧〟がまったく違う。高校時代は楽にボールを守れたような場面でも、大学では相手がどんどん前にくるので大変。入学当初は驚きました。

-佐藤選手のポジションは?

佐藤:センター(CTB)という、主に相手の攻めを防ぐ守備のポジションですね。今はもう少し前線のスタンドオフ(SO)というポジションも練習していて、両方できるように頑張っています。

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-強烈なフィジカルが衝撃だったという大学ラグビーの世界で、相手の攻めを封じ、攻撃に繋げるのは大変な反面、やりがいもあるかと思います。國學院は、関東大学ラグビーの2部リーグに所属し、1部昇格を目指してしのぎを削り合っている状況ですね。

佐藤:僕たち國學院の選手は、決して体格が恵まれているわけではなくて、サイズとしては小さい方なんです。でも先ほど言った「接点」に関しては、そうしたサイズの小ささが長所にもなる。相手とぶつかるときの〝低さ〟は、強い武器になるんです。その武器を磨くために、みんなで毎日練習しています。

-2015年のW杯以降、ラグビーは盛り上がっていますよね。世界トップの南アフリカを日本がくだした試合は、どうご覧になっていましたか。

佐藤:本当に衝撃を受けましたし、あれこそ僕たちが目指すラグビー。サイズの小ささを武器に変えて〝低さ〟で勝負するラグビーだと思いました。南アフリカというのは、世界で最もサイズの大きな選手が集まっているチームと言っていいと思うんですが、そうした〝デカい相手にも通じるラグビー〟の素晴らしさを見せてもらえた気がしています。そして、あの「気持ち」の強さにも、心底励まされました。南アフリカ戦の最後にスクラムで押し切れたのは、まさにメンタルの力なので。

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-なるほど。そうした〝低さ〟を武器にしている國學院大學ラグビー部は、どういう雰囲気のチームですか。

佐藤:みんな明るくて、自由度も高いんです。連携して試合を展開していく「サインプレー」に関しても、上下関係を気にせずに、思いついた瞬間に試してみることができる。やりたいラグビーを即座に実現していける、というのはプレーヤーとして恵まれた環境にいるな、と感じています。先輩・後輩という関係に対して、良い意味で気を使わないので、言わば「硬いラグビー」ではなく「柔らかいラグビー」を実践できているのではないでしょうか。それぞれ個性が強くて、本番でチームメイトでも驚くようなプレーをする選手もいるんです。体の使い方がうまくて、ガタイのいい相手選手を何人もふっ飛ばしていく選手とか。一緒にプレーしていてとても楽しいですし、そうした個性がガッチリ噛み合ったら、絶対に1部に昇格できる実力を持っていると思います。

-佐藤選手個人としては、どういうプレーが得意ですか。

佐藤:ボールを持って走りながら、相手と衝突せずに抜き去る「ステップ」が好きです。目の前にいる大きな選手を真逆に振り切って、置き去りにした瞬間は本当に気持ちいいんですよ。走っていく先にたくさん相手選手がいたのに、一瞬の「ステップ」で完全に振り切ったら、一気に視野が広がる。あの瞬間はたまりませんね。いろんな海外選手のプレー映像を見て、参考にしているんです。

-魅力的な「ステップ」をぜひ、同じ学生の人たちにも見に来てもらいたいですね。

佐藤:先日、大学強豪の帝京大学との練習試合でも何人か抜くことができて、自信を深めたので、見てもらえたら嬉しいですね……(笑)。僕のプレーもそうですが、試合会場でぜひ、テレビではなかなか伝わらない、選手同士がタックルでぶつかる音や衝撃を味わってほしいです。また、僕たちのアタックの戦術は「シェイプ」と呼ばれる動きの激しいものなので、初心者の方が観戦しても、ダイナミックで、とても面白いと思います。

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-1部リーグ昇格に向け、期待が高まります。

佐藤:1部リーグ昇格後も、そこでさらに上位に入れば、大学日本一を決める「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」への扉が開かれます。どんどん上を目指して練習していきたい。僕も1部リーグ昇格と共に、優秀選手が選ばれる2部リーグの「ベスト15」にぜひ入りたいんです。個人としても、選手としても、充実したシーズンにしていきたいですね。そのためにもぜひ、皆さんに応援していただければ嬉しいです。

 

 

 

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