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誰でも気軽に数学を学べる
救いの場を作りたい

(『シブヤ沼フェス』インタビュー 第5回 堀口智之さん(和から株式会社 代表取締役))

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和から株式会社 代表取締役  堀口智之

2020年3月5日更新

 
 
 「渋谷」は、誰かの好きなもので溢れています。ファッション、音楽、アート、映画、文学、ゲーム、スポーツ……。
 「渋谷」を中心に活躍するみなさまに、アナログに引き続き、好きなモノ、はまっている「沼」についてインタビューしました。今回は、大人のための数学教室や数学イベントを開催する、堀口智之さんです。

−−現在のお仕事を始めたきっかけを教えてください。

堀口さん(以下堀口) 大学生の頃、20種類もの職を経験しながら、「自分に合う仕事はなんだろう」と自問自答していました。コンビニ店員、家庭教師、塾講師、プリン屋の経営、新聞購読の営業、イベント運営など、さまざまな経験をさせていただきました。
 そんな中、「数学であれば意識せずとも、ごく自然に人よりもできる」ということに気づきました。また、その頃、大人向けの数学本が売れているというニュースを見て、大人向けの数学塾という市場を知り、起業しました。この事業を始めて、ちょうど10年です。
 
 

取材陣の「かっこいい数式を書いてください」というリクエストに快く応じてくださった。

−−現在、どんな活動をされているのですか?
 
堀口 和から株式会社では、約40名の講師陣とともに、大人のための数学教室「和(なごみ)」や法人向けの統計教室などで、数学を教えています。また、立場や能力など関係なく、楽しく数学について語り合う「ロマンティック数学ナイト」などのイベントも開催しています。
 

令和元(2019)年8月24日開催の「ロマンティック数学ナイト」の様子。


イベント当日、1個500円で販売された「πのパイのカレー」。即完売!。
 
−−大人の数学教室には、どんな方がいらっしゃるのですか?
 
堀口 じつにさまざまな方がいらっしゃいます。仕事でキャリアップしたいという方、数学の専門書を読み込んでみたいという方、SPI(適性検査)対策をしたいという就活生や社会人、子どもの頃から算数が苦手で九九から教えてもらいたいという方まで。実際に起業をしてみて、ニーズの幅広さに驚きました。
 
数学好きのハートをくすぐる時計。文字盤に注目。
 
−−現在のお仕事をする上で、大事にされていることはなんですか?
 
堀口 きちんと人に貢献できているかどうか。自分の能力を最大限に発揮しているかどうか。本気で生きているかどうか。そんな軸を大切にして、毎日を過ごしています。
 もちろん、いつもすべてを完璧に達成できているわけではありませんが、常に目の前の与えられた仕事や役割について、最大限自分のできることをやっています。人に貢献するためには、まず自分に与えられた役割をきちんと理解して、その瞬間を楽しむことが重要だと考えています。
 

ルービックキューブいろいろ。教室のあちこちに、数学を楽しむためのアイテムが並ぶ。

 


「円周率カルタデータブック」。カルタ形式で、小数点以下1005桁までを覚えるゲーム。

 
−−数学を軸に、今後、やってみたいことはなんですか?
 
堀口 「じつは、算数が苦手だった……」という方に、数多く出会います。算数だけでなく数学まで含めると、5人中3人の方が苦手意識を持っているというデータもあります。数字や数学に対して自信をなくしてしまっている方に対して、数字へのコンプレックスを解消したり、思考の基盤になるような数学の知識を体系的に学ぶことができる、誰でも気軽に学べるような救いの場をつくることが、当面の目標ですね。
 
 
 
プロフィール:
堀口智之(ほりぐち・ともゆき)
和から株式会社代表取締役。大人のための数学教室「和(なごみ)」や、イベント「ロマンティック数学ナイト」などで、数学の魅力を伝える。著書に『できる大人になるレシピ 明日の会議ですぐ効く 伝わる数字の使い方』など。
和から株式会社:https://wakara.co.jp/
 
 
お仕事以外でハマってしまった沼:
最近、YouTubeなどの動画を流し見しながら仕事をすることもあります。仕事をしていたのに、いつの間にか動画を見入っていることもしばしば。お笑い動画に集中してしまい、2〜3時間たってしまうことも。ハマると抜けにくいので、見すぎないように気をつけています。
 
 
撮影:服部希代野 編集:篠宮奈々子(DECO) 企画制作:國學院大學
 
 

 

 

 

このページに対するお問い合せ先: 広報課

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