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渋谷区図書館連携事業「読書会 図書館で源氏物語を読む」開催(令和7(2025)年7月3日)

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2025年7月3日更新

 令和7(2025)年7月3日、渋谷区立本町図書館にて、渋谷区図書館連携事業「読書会 図書館で源氏物語を読む」が開催されました。

 渋谷区図書館連携事業とは、令和4(2022)年3月に地域住民から惜しまれつつ閉館した渋谷区立渋谷図書館が、令和10年度に新図書館として渋谷区立広尾中学敷地内に新設されることを受けて、本学と渋谷区図書館とが連携し、新図書館が地域コミュニティの「知」の核となるよう協働することを目的に、本年度から始まった事業です。

 同事業の一環として行われる本読書会は年3回の開催を予定しており、竹内正彦・文学部教授が担当します。第1回目となる本日は「源氏物語の注釈書を読む」と題して、午前10時より同館利用者含むおよそ30名が参加して開催されました。

 竹内教授は「図書館には辞書もあり、注釈書や図説、解説書が多数取り揃えられています。『源氏物語』を読むには最高の場所です」と述べ、『源氏物語』の作者やあらすじ等の概要を説明。基本情報をおさらいした後に、まず「若紫」巻の冒頭部を参加者全員で音読しました。

 実際に読んだ箇所から更に一節を取り上げて、多くの図書館で所蔵されている『源氏物語大成』(岩波書店)、『源氏物語評釈』(角川書店)、『新日本古典文学大系』(岩波書店)、『新編日本古典文学全集』(小学館)、『新潮古典文学集成』(新潮社)等に書かれた注釈を読み比べ、作者が描きたかった光源氏の心情を丁寧に紐解いていくと。参加者たちは時折感嘆の声をもらしながら、熱心に聴講していました。

 次回は11月6日に開催。参加者たちは次回までに『源氏物語』を読み進めようと、それぞれ関連する図書を借りて帰路につきました。

 

 

 

竹内 正彦

研究分野

中古文学

論文

光源氏最後の一日―『源氏物語』「幻」巻の巻末の表現世界―(2025/03/30)

紫上の死地―『源氏物語』「御法」巻における即日葬送をめぐって―(2024/04/26)

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