國學院大學渋谷・たまプラーザキャンパスで、12月18日から正門前に門松をお飾りしました。
門松は来臨する歳神様の依代(よりしろ)の役を果たすものとして、その起源は平安時代にさかのぼります。神様が宿ると考えられていた常磐木(ときわぎ)の中でも特に松は「祀る」につながるおめでたい樹木として扱われ、やがて長寿を象徴する竹とともに正月に門松を飾る習慣となって根付いたようです。
お正月は開運招福のための行事であり、そのための準備として12月中旬から始まる煤払いや松迎えなどの「正月事始め」があります。こうして迎えられた歳神様は、人々に再生を促し、新しい一年の実りと生命を与えてくれると考えられてきました。しかし、いつしか現代人は古から受け継がれてきた意味を置き忘れてしまい、門松を置く家庭は極端にすくなくなりました。
伝統文化の継承に価値を置く國學院大學では、門松が本来飾られた時期を含めた再現によって、薄れてしまった意味の再認識を社会に促すだけでなく、新生活を迎える4年生や本格的な就職活動を目前に控えた3年生をはじめとする在学生に対して、新たな年が実り多いことを祈念して今年も設置しました。