國學院大學文学部は10月1日、渋谷キャンパスで講演会を対面、オンラインの両形式で開催しました。
今回の講演は「J.J.Reinの日本旅行日記1873ー75 ドイツ人地理学者がみた明治維新期の地方と産業」がテーマで、講師はドイツ・ボン大学の地理学研究所研究員のトビット・ナウハイム氏が務めました。
ナウハイム氏は、本学大学院の短期招聘研究員として来日中で、吉田敏弘・文学部教授のもとで歴史地理学の研究を行っています。
同氏は、明治維新期に来日し、全国各地で伝統産業に関する調査を行ったドイツの地理学者ヨハネス・ユストゥス・ライン(J.J.Rain)博士の記録をもとに明治維新期の日本の伝統文化や産業技術について解説。ライン博士の主著である地理書「日本」と、博士直筆の日記に描かれたイラストや文章をスライドで投影し、外国人の視点から克明に記された当時の日本の地域の文化や人々との交流を紹介しました。
講演の最後には、「今後はドイツ語で書かれた日記の日本語訳の出版に向け、日本の研究者と共に協力していきたい」と述べ、締めくくりました。
講演後は聴講した30人を超える学生、卒業生から多くの質問が寄せられ、当時の日本とドイツの関係性、ライン博士の日本国内での調査について、予定時間を超えて活発な質疑応答が行われました。