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第10回成人加冠式 奉仕者の所感

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神道文化学部長 武田秀章

2017年2月18日更新

晴れ姿の着装(神道文化学部3年 小野さん)

小野さん(中央)

小野さん(中央)

記念すべき第十回成人加冠式。私たち萠黄會の会員は、新成人の衣紋方として奉仕させていただきました。
萠黄會は結成してちょうど一年目を迎えます。観月祭や若木祭神輿渡の舞楽奉納などの経験を経て、このたび、当初からの目標であった加冠式での衣紋方を担当させていただく運びとなりました。

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「狩衣の裾は床上何センチ…」
「この子は細いから袴が上がってこないように…」
後輩達の晴れ姿が少しでも凛々しく美しくなるよう、本番直前まで入念な打ち合わせを行い、着装に臨みました。
加冠式の装束は、院友神職の先輩方からの寄贈だと伺っております。そんな装束を身に着け、冠親の先生方から加冠を賜った新成人の皆さんは、その「有り難さ」を、十二分に感じ取っていたと思います。そのことは、彼らの真摯な表情から、しっかりと窺うことができました。

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成人加冠式の「冠」は冠婚葬祭の「冠」で、いにしえから続く伝統の儀式です。実に國學院でなければあり得ない、古式豊かな式典です。
新成人の皆さんにお願いがあります。来年再来年、今度は「祝う側」として、加冠式にぜひ参加してください。
皆さん方が、この本学ならではの式典を、次の世代、またその次の世代へと伝えていってくれることを、心から期待しています。

 

私たちの「恩返し」(神道文化学部3年 川元さん)

川元さん 1年前の成人加冠式で

川元さん 1年前の成人加冠式で

新成人の皆さん、おめでとうございます。國學院大學ならではの成人加冠式、楽しんでいただけたけたでしょうか。
私は萠黄會の衣紋方として、主に女子の装束の着装を担当しました。女子の装束は、鮮やかな襲と美しい文様が特徴です。
式典での緊張した面持ち。御両親との記念撮影での満面の笑み…。新成人の皆様のかけがえのない思い出を彩る装束を、責任持って扱わせていただきました。

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私は昨年、新成人代表を務めさせていただきました。先輩方の丁寧な着装に感じた憧れと感謝の思いは、決して忘れることができません。
今回、衣紋方を務めさせていただくに当たって、いかにその「恩返し」が出来るかを胸に刻み、お稽古や諸準備に臨ませていただきました。
成人加冠式では、式典は勿論のこと、私たち先輩が、後輩の新成人をどのように「お祝い」するのということが大切だと思います。
晴れの式典に臨む後輩たち。その装いを整える私達先輩の責務は、とても重大です。

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試験期間前後の慌ただしい折柄、私たちは皆一丸となって、精一杯の加冠式を作り上げることができたと思っています。
昨年、先生方や先輩方が作り上げてくださった「最高の加冠式」への「恩返し」を、いささかなりとも果たすことができたのではないでしょうか。
新成人の皆さんにお願いがあります。来年の成人加冠式は、今回の感謝の気持ちを胸に、ぜひ皆さんが中心となって作り上げて行って下さい。
本学ならではの成人加冠式が、「おめでとう」「ありがとう」のまごころを繋げる行事として、末永く受け継がれていくことを、心から祈っています。

 

新成人の笑顔(神道文化学部2年 三宅さん)

三宅さん(左)

三宅さん(左)

先日行われた成人加冠式。私は萠黄會の一員として、衣紋方を担当させていただきました。
加冠式は、今まで稽古を重ねてきた着装の技術を実践する貴重な場ですが、何よりも新成人の方々の「人生の記憶」を彩る大切な式典です。気を引き締めて臨みました。
私たち衣紋方は、着装に際して、その出来栄えは勿論のこと、相手への思い遣りやコミュニケーション等々、細かなところまで気を配ります。
着装し終わった後も、「崩れていないか」「汚れていないか」と引き続き注意深く見守ります。

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そんな中、優美な衣装に身を包んだ新成人たちは、誰もが満面の笑みで「ありがとう」と言ってくださいました。
その笑顔と感謝の言葉が、私たち衣紋方の何よりの喜びとなりました。「衣紋方を担当させていただいて、本当によかった…」そんな思いを心から噛み締めさせていただきました。
まだまだ衣紋方として至らぬ点の多い私ですが、これからも多くの経験を積み重ね、たくさんの方々を笑顔にしていきたいものと願っています。

 

武田秀章学部長より

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本学恒例の成人加冠式で、新成人は、衣冠や狩衣(男子)、斎服や正服(女子)を身に纏って式に臨みます。
今回、男子学生28人・女子学生31人に及ぶ新成人に装束を着装するために、神道文化学部学生を主力とする手練れの衣紋方が集合しました。
彼ら彼女らは、式典前の僅かな時間、大勢の新成人に対して、大車輪で装束着装に当たりました。
もちろん衣紋方の仕事は式典当日だけではありません。これに先立つ夥しい装束の点検と補修、何日間も続く式典後の後片付けと収納…。この過程で、本学学生の底力が遺憾なく発揮されていきます。
その底力の根っこにあるのは何でしょうか。それは「学友の慶事をまごころ籠めてお祝いしたい」という「ひと筋の思い」にほかなりません。
この本学ならではの式典が、世代から世代へ、末永く受け継がれていくことを願って已みません。

(写真 増山さん〈神道文化学部2年〉、神道文化学部教員有志)

このページに対するお問い合せ先: 神道文化学部

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