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2015年度司法試験合格者 大倉 徹さん

  • 卒業生
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2015年11月6日更新

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 大学卒業後、電気機器メーカーに営業職として入社しました。入社後は職場での人間関係にも恵まれ、生き生きと仕事をすることができました。ただ、社会人生活を送る中で、社内や社外における様々なトラブルを目撃・体験し、市民として「普通の生活」をすることの大変さを実感しました。営業職も商材を提案することでお客様のトラブル解決に一役買えますが、より広く、様々な人たちのトラブル解決に携わることができ、私を含めた市民の「普通の生活」を守ることの出来る法曹(弁護士)を志しました。
 
 大学時代は法学部ではなかったので、法律知識についてはほぼゼロからのスタートとなります。そのため、多数の学生の中で埋もれずに教員の方々に目をかけていただける少人数制教育を行っており、勉強に集中するために静謐な学習環境が整備されている國學院大學法科大学院を入学することにしました。
 
 入学当初、法学初心者の私にとってはどの授業も「?」の連続で、想像以上に厳しい勉強漬けの毎日が待っていました。当然授業でも発言は出来ず、置いていかれないようにノートをとることで精一杯でした。私がここで落伍せず、卒業し、結果的に司法試験に合格できたのはこの時期に教員に質問に行き、その場で快く私の疑問を解決してくれたことがとても大きかったと思います。しつこく質問に行っても嫌な顔をせず丁寧に教えていただけたおかげで法律の勉強が嫌にならずにすみました。また、私と同じ法学未修者で本学の卒業生である弁護士の方の学習アドバイザーを受講し、日々の勉強のやり方や授業の受け方について細かいアドバイスを頂けたのも非常に有益でした。法学初心者の私が置いてけぼりにならなかったのは本学の少人数制教育や学習支援制度のおかげです。
 
 そして、本学ではリーガルクリニックや公開模擬裁判員裁判授業、法教育活動など、座学において習得した知識をどのように役立てることができるのかを体験できる機会が豊富にありました。
リーガルクリニックでは実際の民事事件に携わらせていただき、訴訟における戦略や訴訟以外の活動(契約書の作成や会社の日常業務改善のための法的アドバイスなど)を目の当たりにでき、法曹への強いモチベーションとなりました。
 公開模擬裁判員裁判授業では、地域の方も巻き込んで刑事裁判を体験することが出来ました。模擬裁判とはいえ、傍聴する人が大勢いる法廷に立つ緊張感はすさまじく、冷や汗ものの体験でした。また、座学で習得した条文知識の使われ方が実戦形式で身につくため司法試験対策にも役に立ったと思います。
 法教育活動では、実際に授業プランを法科大学院生有志のチームで考え、中学生に授業を行いました。習得した知識を授業という形でプレゼンテーションするという作業はとても難しく、悩ましいものでしたが、自分の知識を他者に対して表現するという力が身につきました。司法試験も自分の知識を答案の形で表現する作業ですから、試験対策としても有効だったことはいうまでもありません。
 
 以上のように、本学は私に様々な支援や体験の場を与えてくれました。本学ですごした日々や身につけた力、支えてくれた教員やスタッフの方の情熱を忘れず、市民の「普通の生活」を守ることの出来る法曹(弁護士)になれればと思います。

このページに対するお問い合せ先: 大学院事務課(法科大学院)

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