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文学部講演会「〈反婚〉の可能性――家族・結婚・同性パートナーシップ」

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2017年10月6日更新

日時 10月25日(水)15時00~17時00 
会場 國學院大學渋谷キャンパス130周年記念5号館 5201教室
講師 堀江有里氏(日本キリスト教団なか伝道所(横浜寿町)牧師、信仰とセクシュアリティを考えるキリスト者の会(ECQA)代表、法政大学大原社会問題研究所・客員研究員)
問い合わせ 小手川正二郎(1216)研究室 kotegawa*kokugakuin.ac.jp(*を@に替えて下さい)

2015年4月より、渋谷区で所謂「同性パートナーシップ条例」が施行されたことは記憶に新しいところです。憲章に「性的指向による差別禁止」が盛り込まれているオリンピックの開催国に決定したこともあってか、性的マイノリティと呼ばれる人々に対する差別の是正や配慮を求める声は、自治体や企業からもあがってきています。こうした流れのなかで、パートナーシップの法的保護、とりわけ同性婚を奨励することが、指針の一つとして重要視される傾向があります。確かに、性的マイノリティのカップルが結婚できないことに伴う様々なデメリット(遺産相続、税金の扶養者控除等)に鑑みると、パートナーシップや同性婚を認めることが、性的マイノリティの人々に対する差別の是正につながると考えることもできるでしょう。しかし、異性愛を規範とする性的マジョリティの価値観に沿う形で同性婚を求めていくことは、マイノリティにとっては、マジョリティに「許容」されうるマイノリティのイメージを生み出していくことにしかならないのではないでしょうか。他方、性的マジョリティが性的マイノリティに関わる諸問題を考える際、「家族」や「結婚」についてのマジョリティの価値観を問い直すことがないなら、それは性的マイノリティに向き合ったことになるのでしょうか。本講演では、こうした問いを提起し、独自の「反婚」論を提示した『レズビアン・アイデンティティーズ』(洛北出版、2015年)の著者堀江有里さんをお招きし、現代における「反婚の可能性」についてご講演頂いたあと、聴衆と共に、そもそも「結婚」とは何か、「家族」とは何かについて再考することを試みます。

このページに対するお問い合せ先: 小手川正二郎(1216)研究室

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