日時 | 平成29年10月21日(土)13:30~17:30 |
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会場 | 明治神宮社務所講堂 |
問い合わせ | 明治神宮国際神道文化研究所 |
公開学術シンポジウム
「帝国日本のスポーツと明治神宮―幻の東京オリンピック前後―」
【開催趣旨】
現在、3年後に開幕予定の「第32回オリンピック競技大会(2020/東京)」(Games of the XXXII Olympiad)及び「東京2020パラリンピック競技大会」(Tokyo 2020 Paralympic Games)に向けて着々と準備が進められている。とりわけ次回の五輪は、高度経済成長期真っ只中の昭和39年(1964)に開催された第18回大会以来、今や「成熟都市」とも評されるようになった東京における戦後2回目の五輪として、国内のみならず海外からも、多くの関心を集めている。しかし、その「前史」に当たり、昭和15年(1940)に第12回大会として開催されるはずであった「幻の東京オリンピック」(「紀元二千六百年記念」の一環として招致され、昭和11年に決定していたが、同13年に返上したため、開催地はヘルシンキに変更したものの、結局不開催)のことは、一般にはあまり知られていない。
ただ近年、「幻の東京オリンピック」の顚末を含む戦前・戦時下の日本や東アジアにおける体育・スポーツに関する歴史的研究が飛躍的に進展しており、従来は「暗黒時代」としか捉えられていなかった当該時期のスポーツと社会、都市空間などとの関係について、単純な「弾圧」史観では割り切れない興味深い史実が次々と明らかにされている。
また、今回オリンピックスタジアムとなる「新国立競技場」という空間のルーツを辿ると、前回の東京大会でもメイン会場とされた「国立霞ヶ丘競技場」、さらには大正13年(1924)竣功の「明治神宮外苑競技場」に遡ることが出来る。つまり、この日本を代表する体育・スポーツ空間創出の原点には明治神宮造営という当時の国家的・国民的プロジェクトの存在がある。さらに外苑競技場竣功とともに開始され、戦後の「国民体育大会」の前提となった国民的・総合的・全国的なスポーツ大会である「明治神宮競技(体育・国民体育・国民錬成)大会」(明治神宮大会)が、神前奉納行事やオリンピックの国内版として構想されたことも、日本体育・スポーツ史上、注目すべき事柄である。
そこで本シンポジウムでは、「幻の東京オリンピック」前後の大正後期から昭和戦前期に焦点を当てて、明治神宮外苑の体育・スポーツ空間と明治神宮大会の展開を軸としつつ、東アジア全体を視野に入れた〈帝国日本〉の体育・スポーツについて議論を行いたい。
【主催】
明治神宮国際神道文化研究所
【共催】明治神宮史研究会、日本学術振興会科学研究費助成事業(基盤研究(C))「国家神道と国体論に 関する学際的研究―宗教とナショナリズムをめぐる「知」の再検討―」(研究代表者:藤田大誠 研究課題番号:15K02060)
【場所】明治神宮社務所講堂
公開学術シンポジウムポスター[pdf形式/2p/766KB]
【スケジュール】
13:30~13:35(5分)
趣旨説明〔司会〕 藤田大誠(國學院大學人間開発学部教授) 13:35~14:05(30分)
発表1「明治神宮外苑拡張構想と幻の東京五輪」 藤田大誠(國學院大學人間開発学部教授) 14:05~14:35(30分)
発表2「近代日本の集団体操と明治神宮」 佐々木浩雄(龍谷大学文学部准教授) 14:35~15:05(30分)
発表3「朝鮮神宮競技大会と植民地空間」 金誠(札幌大学地域共創学群人間社会学域教授) 15:05~15:35(30分)
発表4「満洲のスポーツと明治神宮大会」 高嶋航(京都大学大学院文学研究科准教授) 〔10分〕
15:45~16:15(15分×2=30分)
コメント1 坂上康博(一橋大学大学院社会学研究科教授) コメント2 和田浩一(フェリス女学院大学国際交流学部教授) 16:15~17:30(75分)
討議
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【申し込み方法】
尚、研究会終了後、希望者による会費形式の懇親会を予定しております。
参加申込み時に出欠も併せてお知らせください。
〒151-8557 東京都渋谷区代々木神園町1-1
TEL: 03-3379-9338 / FAX: 03-3379-9374
E-mail: center_mj(at)so.meijijingu.or.jp