教員採用試験

2022年4月5日更新

 教員になるには、都道府県や政令指定都市の教育委員会が実施する「教員採用候補者選考試験」(以下、教員採用試験)に合格しなければなりません。
 合格者は採用候補者名簿に登載され、新年度の教員需要が確定した後に、必要な人数だけ上位から採用されていきます。合格者のほとんどは、4月1日付で採用となります。
 なお一般的に、2022年夏に実施される試験は、「2023(令和5)年度教員採用試験」と呼ばれます。

教員採用試験の流れ

[1]募集…まずは要項の入手から

  • 教員採用試験を受けるには、まず採用試験実施要項(募集要項)を入手することが必要です。 
  • 募集要項は、早い自治体は3月上旬、遅いところは6月上旬から、各教育委員会が事務局(教育庁)や地 域の教育事務所、大都市の出先機関(東京事務所など)で配布されます。

≪事前の情報提供に注意!≫

  • ここ数年、大型採用を行っている都府県を中心に、募集要項の配布に先立ってホームページで概要を公表したり、全国各地で受験説明会を開催したりする動きが広がっています。
    油断してこれらの情報を見逃してしまうことのないように、日ごろから情報収集のアンテナを張っておきましょう。早ければ年内から情報が出始めるので充分な注意を!

[2]出願…早めの準備が肝心

  • 願書の受け付けは、早いところでは4月上旬から、遅いところでは6月に入ってから始まります。
    持参、郵送のほかに、現在はインターネットを通じた電子申請も増えつつあります。
  • 願書には、履歴などのほか、所有(取得見込み)免許状の種類や資格のほか、特技、クラブ活動歴、ボランティア活動歴などを記入させるのが一般的です。願書と併せて「自己アピール文」を提出させるところも多く、十分にアピールできるように準備しておきましょう。

[3]1次試験…複数受験が可能

  • 教員採用試験では、ほとんどの自治体が筆記、面接、実技、適性検査を課しており、これらを1次と2次に振り分けて実施しています。
  • 1次試験の合格者が2次試験に進める仕組み。受験者はこの段階で採用予定人数の2~5倍程度に絞り込まれます。
  • 1次試験が行われるのは7月中です。試験日程は1~3日間程度で、近隣自治体との掛け持ち受験を防ぐため、地域ブロック(北海道、東北、関東・甲信越、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州)ごとに共通の試験日が設けられております。
    ただ異なるブロックであれば、試験日が重ならない限り、複数の自治体を受験することができます。 
  • かつて、1次試験は筆記が中心でしたが、近年では「人物評価」を重視する姿勢が一段と強まり、1次試験の段階から集団面接などを導入する自治体が増えてきています。
  • 1次試験の合否は7月下旬から9月上旬にかけて発表され、合格者は2次試験に進みます。

[4]2次試験…個人面接がカギ

  • 2次試験は、8月上旬~9月下旬にそれぞれの自治体が決めた日程で実施されます。 
  • 2次試験のカギを握るのは、何と言っても個人面接。面接では、このほか集団討論や模擬授業、場面指導などを行う自治体も多いです。
  • 2次試験の合否は、すべて10月末までに発表されます。

[5]採用…ランクに分けた登録も

  • 2次試験の合格者は「採用候補者名簿」に登載。自治体によっては2、3のランクに分けて名簿に登載しているところもあります。2ランクでは採用内定(4月1日付での採用内定)と採用候補(年度途中の欠員状況により採用)、3ランクでは採用内定、採用候補、補欠(さらに欠員が生じた場合に採用)に分けるのが一般的です。

(※参考資料:時事通信社)

合格体験記

【中学校】

【高等学校】

私立学校教員採用について

私立学校教員採用説明会(兼東京都私学適性検査学内説明会)令和4年4月20日(水)16時10分~ 2202教室

  • 近年、私立学校教員の人気も上昇傾向にあります。私立学校は公立学校とは異なり、それぞれ独自の教育方針や校風を持っています。
    そのため、各学校ともそれにふさわしい教員の採用を望んでおり、採用基準や選考方法、勤務条件等は各学校により様々です。しかし児童・生徒数の減少から、公立学校以上に採用枠は減少しているのが現状です。
    私立学校の採用は基本的に欠員補充(退職者)による採用なので、クラス(生徒数)が増えない限り、必ずしも毎年募集があるわけではありません。公立同様「団塊の世代」の退職者の増加は見込まれるものの、学校経営等の関係から専任教員ではなく非常勤講師として採用するケースが圧倒的に多くなっています。
    私立学校はこれまで、応募資格で年齢を明確にするところは少数でしたが、近年は、年齢制限を設けるところが増えています。教科指導力を重視して一定の経験を求める学校もありますが、35歳前後を上限としているところが多くなってきています。

 ≪私立学校の採用方法は大きく分けて次の4つがあげられます≫

1.私学協会に名簿登載もしくは履歴書委託する場合

 各都道府県にある私学協会の名簿に登載(履歴書委託)してもらい、各学校がその名簿(履歴書)から欲しい人材に直接連絡し、選考・採用する方法です。登載の際に、適性検査を受けさせたり、論作文を提出させたりと各都道府県によって異なります。ただし、名簿登載(履歴書委託)しても採用されるケースは、10%前後だと言われています。私学協会一覧を掲載してありますので、詳しくは各自問い合わせて下さい。

【私学教員適性検査】

  • 例年5月に募集要項を配布し、7月に受付、8月(最終日の日曜日)に検査が実施されます。受検料は20,000円(令和4年度)です。
  • 検査内容は「専門教科・科目」80分、「教職教養」50分となっています。
  • 検査結果は9月下旬頃「専門教科・科目」及び「教職教養」について「A・B・C・D」4段階の評定で郵送通知されます。なお、この検査は、合否を判定するものではなく、各学校における採用の基礎資料となるものです。
  • 全受験者氏名及び評定を記載した「受検者名簿」が実施都県内の私立学校に配布されます。
  • 採用の状況については、専門教科・科目によって多少の違いがありますが、東京都内の場合、例年約350名程度が採用されています。
  • 採用試験については、採用希望の学校が「受検者名簿」の中より数名の候補者を選び、本人に直接連絡・通知します。その後、面接等の選考を行った上、採用(内定)します。
  • 実施地域:東京・群馬・静岡・愛知・兵庫・広島・福岡・長崎県 

※ 群馬県以外は同一問題・同一日程で、勤務を希望する地域にて検査を受けるようになっています。

※ 最近5年間の『私学教員適性検査問題集』は、7月上旬より販売されています。(東京都)

2.大学に直接求人がある場合

 私学協会に所属するすべての学校が、登載名簿を利用するわけではなく、各大学宛てに、直接求人票を提出するところも数多くあります。本学にも年間70件を越える求人があります。生徒数の減少に伴い、求人数も減少しているのが現状ですが、求人先の多くでは本学の卒業生が活躍されています。

大学に届いた求人票は、教職センターにファイルしてあります。

希望者は学校に直接応募して下さい。なお、応募の旨と試験結果は合否に関わらず、必ず教職センターに報告して下さい。

3.私立学校へ直接問い合わせる場合

 本人が直接学校の事務局へ求人の問い合わせをする方法です。ただし、問い合わせをする際には、その学校の情報を受験案内書やホームページなどから事前に入手した上で問い合わせるようにしましょう。自分からアプローチし、熱意を見せることが大切です。

4.縁故応募の場合

  私立学校では予想以上に縁故採用の占める割合が大きいものです。これは、学力・人格ともにしっかりした人物を安全・確実に採用したいという理由によります。意外なところに、私立学校の関係者がいるかもしれません。もし関係者がいた場合には、自分の意思を正確に伝え、連絡を密にし、その指示に従うようにしましょう。

5.派遣会社に登録する場合

 派遣会社に登録し、私立学校求人の斡旋を受けるシステムがあります。派遣会社によって、登録内容が異なりますので、事前にチェックしましょう。

 私立学校は全体的に専門知識が求められます。選考試験は書類審査・筆記試験・論作文試験・面接試験・模擬授業等が実施されるのが一般的です。また、生徒指導に熱心か、クラブ活動の指導ができるかということも重要視されますので、学生時代の成績や学生時代何をして過ごしてきたかも重要なポイントとなります。

(※参考資料:時事通信社)

教員求人関係

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なお、詳細情報を確認したい方は、教職センター(百周年記念館1階)までお越しください。

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