私は、大学在学中の就職活動を通して、本当に自分が仕事にしたいのは困っている人を助けることだと実感しました。身近に弁護士をしている者がいたので、目標はすぐに定まり、ロースクール受験を決めました。

國學院大學を選んだのは、授業・自習問わず学習環境が充実していること、地域に根差し人に寄り添う法曹の育成という、私が目指す法曹像と一致したからです。私は純粋未修者でしたので、入学前は勉強についていけるか本当に不安でした。しかし、いざ入学してみると、将来の目標に向かって勉強できることへの感謝の念が大きくなるとともに、法律を学ぶ新鮮さと面白さに気づき、勉強に対する意欲は高まる一方でした。それは、國學院ロースクールに入学できたらでしょう。やはり同じ目標をもってロースクールに入学する人々の意欲は高く、積極的にゼミを組み、協力して授業の準備・復習をし、互いに励まし合い切磋琢磨する仲間に恵まれました。また、國學院の先生方は、どんな質問にも丁寧に、真剣に、納得いくまで付き合ってくださいました。充実したローライブラリーも併設されており、利用しない日はありませんでした。

なにより印象的だったのは、リーガルクリニックです。1年次の夏休みに行われたクリニックでは、鮮烈に弁護士という仕事の難しさを突きつけられました。それと同時にその仕事の尊さを感じ、改めて、ロースクールでの勉強の意義を実感しました。3年次での本格的なクリニックでは、担当事件について依頼者を訪ねて話を聞き、生の事実を使って訴状や答弁書を作成したり、交通事故現場に行って実況見分をし、調書等を作成したりました。時間もかかり苦しい日々でしたが、終わってみると、まさに司法試験で問われている力、法律という共通用語で会話ができる力を培う絶好の機会であったことに気が付きました。

そんな充実した日々を送りながらも、卒業直後の司法試験は不合格、結局3回目の挑戦で合格しました。しかし、やっぱり最後に力になってくれたのは、國學院ロースクールでした。大学院修了後、遠方にいた私に対しても、事務課のスタッフを通し、学習支援を惜しまないでいてくださいました。特に昨年から始まった特別添削プログラムが、合格に直結しました。これは直近の合格者の方々が懇切丁寧に自分の答案に足りない部分や司法試験に向けての勉強方法を指導するというものです。國學院大學は、学生のやる気さえあえれば、ひとりひとり丁寧に合格までの道をサポートしてくれる環境が整っています。

今、本当に國學院大學でのすべての出会いに感謝しています。今までは自分のことで精いっぱいでした。これからは、これまで支えてくださった方々への恩返しのつもりで、少しでも人の役に立つ人間、法曹になりたいと思っています。