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萬葉の花の会が開催されました(令和7(2025)年9月4日)

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2025年9月4日更新

 令和7(2025)年9月4日、たまプラーザキャンパスにて第31回萬葉の花の会が開催されました。

 萬葉の花の会は、植物を通して『萬葉集』に親しみ、『萬葉集』を通して日本の自然や文化を理解することを目的に、年に一度開催している公開講座です。

 開会にあたり、大石泰夫・文学部教授が「「萬葉の花の会」の精神である、國學院大學の学問とは何か、日本人の文化とは何かという問いをこれからも皆さんととに考え、継続していきたい」と挨拶しました。

 午前の部では、辰巳正明会長(名誉教授)と渡邉卓・研究開発推進機構准教授が「『萬葉集正義』とは何か」をテーマに対談を行いました。『萬葉集正義』は辰巳会長を中心に編纂されている『萬葉集』の注釈書で、本学の創立140周年記念事業として、全10巻中2巻まで刊行されています。学統を継承しつつ、新たな『萬葉集』注釈書を編纂した意義について、辰巳会長は「それぞれの国の文学研究が集まることで世界文学研究の第一歩が完成する。そのためには自国の作品を一つ一つ根拠をもって解釈すること、すなわち「正義」が必要である」と語りました。続いて、大石教授が「熟田津に船乗りせむと」と題して歌を文学的観点から解説し、参加者は熱心に耳を傾けていました。

 昼食時には、『萬葉集』に登場する食材を用いた弁当が提供され、また『萬葉集』に詠まれた約150種の草花を植栽している「萬葉の小径」の散策が行われ、参加者は『萬葉集』の世界を味わいました。

 午後の部では、上野誠・文学部教授が「手向けの古代学」と題して講演を行いました。講演の随所にユーモアを交え、会場は和やかな雰囲気に包まれました。

 閉会にあたり、仙北谷穂高・副会長(大学事務局長)が「午前の対談では『萬葉集正義』が参照されるのは50年、100年後になると語られた。いつの日か、この会からその場面を見届ける人が出るように、「萬葉の花の会」を続けていきたい。来年もぜひお越しいただきたい」と述べ、盛会のうちに終了しました。

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