2025年5月20日更新
観光まちづくり学部3年(2024年取材時) 鈴木 大輔さん
マップ作りを通してその地域を知ることと空き家再生事例を学ぶことを目的に、2泊3日で静岡県島田市川根町を訪れました。
グループに分かれて、どんな要素を入れたら初めて川根町を訪れた人が面白いと手に取ってくれるマップになるだろうと話し合いながらまちを歩きました。きれいな景色がたくさんあったので、それらを眺められるポイントを写真で紹介したり、食べ物屋さんの場所を示したりすることにしました。会えたら幸運といわれる地域の看板ネコがいることを知り、このネコに会えそうな場所も載せるアイデアも生まれました。さらに、大井川鉄道のSLが通ることでも有名なまちなので、マップの真ん中にSLに看板ネコが隠れているイラストを入れてデザイン的に目を引く仕掛けも加えました。
僕は基礎ゼミの単位はすでに修得していて、他のゼミ生より1学年上です。自分自身、基礎ゼミでとても成長できたので、皆にも成長してほしいと思い、「困ったらいつでも相談に乗るから」とリーダーを他のゼミ生に任せました。マップは川根町滞在中にはできあがらず、その後、何度も皆で集まって仕上げていきました。
最終授業でのマップ発表会では、頑張って作ったという自負があるからでしょう、皆堂々と発表し、とても素晴らしかったです。スケジュール管理をしながら、皆で協力してゼロからマップを完成させる経験は基礎ゼミのフィールドワークに参加したからこそ得られたもの。とても良い経験になったと思います。
地元の名産、お茶を利用したお茶染め
マップ発表会
僕が、下の学年の学生と一緒の基礎ゼミをあえて取った大きな理由は空き家再生事例をどうしても学びたかったからです。川根町に、田澤杏里さんという大学の建築学部在学中に親戚の方がされていた食事処を自分でリノベーションし、卒業後泊まれるカフェとして事業を始めた女性がいます。田澤さんはゼミの講師をしてくれただけでなく、夜遅くまでじっくりと話をしてくれて、とても有意義でした。
僕の実家は祖父が始めたカフェで、父と叔父も働いています。祖父の年齢を考えるとカフェの今後を考えなくてはいけない時期ですが、3人ともその話題を避け続けています。僕は、そのカフェで家族と家族のような地元のお客さんに育てられました。そのカフェを地域に残していきたいと思っています。ただ、照れもあって自分の思いを祖父にも、父や叔父にもまだ話していませんでした。そのことを田澤さんに相談したら、「孫が継いでくれるのに反対するおじいちゃんはいない」と僕の背中を押してくれました。
田澤さんから勇気をもらった僕は、川根町から帰った後、祖父たちにきちんと僕の意志を伝えることができました。祖父たちも僕の気持ちをしっかり受けとめてくれました。
川根町との縁はまだ続いています。田澤さんが「住民を元気づけるようなイベントを定期的にやっていきたい。それには若い人のエネルギーが必要だから一緒にやらないか」と声を掛けてくれたのです。
人とのつながりは大切な財産だと思っています。その財産を将来、地元やカフェに還元するために、今は少しでも財産を増やしたい。観光まちづくり学部は人とつながれる環境をたくさん用意してくれます。だから、この学部に入ったことを誰よりも僕は後悔していない、そう断言できます。
このページに対するお問い合せ先: 観光まちづくり学部
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