研究室探訪―高屋 景一 先生

2017年4月3日更新

想像力 ― 学ぶことの意味、効果的な学び ―

 受験生だった頃、英語と社会(日本史)が得意科目でしたが、大学に入った時に思い知らされたのは、自分の英語はそのままでは使えない(本を読めない、会話ができないなど)ということと、私立文系型の入試で問われるような知識を持っていてもそのままでは、社会的な問題を理解したり議論したりできないということでした。ついでに後悔が2つあって、文系科目に集中するために放っておいた数学や理科について、もったいないことをしたというのと、時間をうまく使って遊びと勉強と部活を切り替えられたら、高校時代をもっと楽しく有意義に過ごせたはずなのにと思います。
 私は第2次ベビーブーマーなので、受験に焦点を合わせた勉強や生活が中心でした。ある種の知識を覚えることが勉強という感じが強くて、物事を調べて理解するという視点で勉強をできなかったことに大いに不満があります。このような受験型の勉強は、学び手の想像力を触発しないところに一つの問題があるような気がして、このテーマを学生時代から一貫して追究しています。
 普段教えている英語の授業に、研究が直接関係するわけではありません。ただ、自分の受験生時代の反省も踏まえて、受講生には、受験型の勉強とは違うタイプの学びを経験してもらうよう工夫しています。教師である私に、何か覚えるべきことを指示してもらうのを待つのではなく、私の授業で何かをやってみて、そこから何か考えを発展させたり、自分なりの学びを構築するきっかけを得てくれればいいなと期待しています。

高屋先生の研究室

高屋先生の研究室

教育学が専門と言うと、よく英語教育法が専門と思われますが、研究室にあるのは教育哲学や思想史のものがほとんどです。

教育学が専門と言うと、よく英語教育法が専門と思われますが、研究室にあるのは教育哲学や思想史のものがほとんどです。

想像力 (imagination) を扱った本のコレクションです。

想像力 (imagination) を扱った本のコレクションです。

例題:“Dawn Ways Might I’m” を英語らしく、声に出して読んでみてください。何と言っているでしょうか?  書かれた文字に惑わされていけません。音を聞いて、何と言っているのか当てるゲームです。

例題:“Dawn Ways Might I’m” を英語らしく、声に出して読んでみてください。何と言っているでしょうか? 
書かれた文字に惑わされていけません。音を聞いて、何と言っているのか当てるゲームです。

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