研究室探訪―白井 重範 先生

2017年3月30日更新

100年間の中国を、文学を通して考えています。

 

 

 私、中国語の先生なんですが、専門は中国の文学なんです。だいたい100年くらい前から今までに書かれた小説をメインに読んでいます。21世紀に入って、中国はアジアの大国っていうイメージが定着しつつありますけど、19世紀の中頃から戦中・戦後にかけて、中国は170年くらい「黒歴史」の中にいたんですよね。政治も経済もうまくいかなくて、戦争や内戦、革命、飢饉、その他諸々で大変苦労しました。でも、その前はというと、数千年の間「世界の中心」として、ユーラシア大陸の中心に君臨していたわけです。私のテーマは、「黒歴史」のまっただ中で右往左往しながら、なんとかして中国人が人間らしい生活をおくれるように、一所懸命頭をひねった人たちの考えを、文学作品を通して理解することです。でも、まぁ難しいことは置いておいて、お茶でも飲みにきてください。中国のことに限らず、面白いこと、楽しいこと、ちょっと変なことが大好きです。みなさんが興味をもっていることを、いろいろ教えてくれたら嬉しいです。 

 

 

 中国浙江省や広東省、台湾のお茶が、何種類かそろえてあります。

 

 ノーベル賞作家・莫言(ばくげん)の文集。翻訳も出ていますが、なるべく中国語の原文で味わいたいですね。

 

 

 

メインの研究対象にしている茅盾(ぼうじゅん)という作家の全集(新版)です。

 数十年前の中国語雑誌や書籍の復刻本。単行本と雑誌初出版とでは内容が違っていることも。テクストの変遷が研究テーマになることもあります。

 20世紀を代表する作家たちのアンソロジー。少しマニアックなものも含まれてますが……

 
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